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世界が変わるのは俺のせいじゃない!  作者: ウカブ
第二章 【 異常の理由 】
14/21

第二章 11 『再会』



「・・・・。」

「・・・・。」

「え?え?なんで二人とも落ち着いてるの!?」




 三人は街に戻ってきた。パルは目立ってしまうので空間に戻ってもらった。どうやらベルを通していつでも近くに出てこれるらしい。しかも空間でこちらの様子も見えて、ベルとは意識すれば頭の中で会話できるとか。


 精霊の場所を把握する為にも、王様に一連の話をして協力してもらおうという話でまとまり、ギルドへ向かっていた。

 ベルが小声で、あそこ覗いてくるね!と言って見覚えのある場所に走っていった。昨日の今日で、しかも別に期待するようなことじゃない。むしろ必要のなかったイベントだ。


 その結果がこれだ。ベルがその場から動かなくなり、ロキが先に追いついて表情をなくす。そして初見だったヒナタが反応した。



「なんだよ!またにいちゃんたちかよ!しかも増えてて余計目立つじゃん!」

「なんで同じ所に隠れてるんだよ・・・。」

「同じ場所だ・か・ら!隠れてるなんて思わないという逆の発想だよ!いいから早く離れて!」

「みっけ!」

「うげっ!」



 昨日と同じ、もう一人の少年が隣に立っていた。



「にいちゃんたちのせいでまた見つかっちゃったじゃないか!」

「いや、こんなに早く見つかるなら時間の問題だったろ!」

「そんなことない!ライリはここに隠れてると思わなかっただろ?」

「昨日も今日も、僕はタロー君の位置が見える所に隠れてたよ。」

「なんで鬼が近くで隠れてるの!?わかってるなら見つけてよ!!あとその名前で呼ばないで!俺の名はジャーニー・スカイ・トロピカル・アンダー・ヒューズ・マンテンだ!」

「!?」


 ヒナタがタローで驚いた表情をして、ジャーニーなんたらでさらに驚いた表情に変わった。



「略してジャスト・ア・ヒューマン。ただの人間。そして太郎。そのおかしな発想は太郎先生・・・?」

「えっっ!?」


 ヒナタが呆れた表情に変わり、タロー君がヒナタの顔を見たり、辺りをキョロキョロ見たりを繰り返して焦り始めた。



「ヒナタ姉ちゃん知り合い?」

「・・・たぶん前の世界の先生。ですよね?」

「ひ、人違いじゃないかな。」

「この子、昨日この世界の人間じゃない!って言ってました!」

「黄色髪のねえちゃん黙って!あっ。」



 もはや言い逃れが出来ない場面になり、ロキたちはタロー君の次の言葉を待って、沈黙しながら見つめた。



『ベル!その子、変なマナの流れだね。精霊ともヒナタとも違う感じ。とりあえず人間じゃないね。』


 ベルの頭の中にパルが喋りかけた。



「タロー君って人間じゃないの?」

「なんでわかったの!?あっ。」

「隠し事出来ないならいっそ全部話した方がいいぞ。」




 どうやらヒナタと同じ、というか知り合いで、異世界から来たらしい。

 違うと言えば、その正体が・・・。



「なんというか、神様が言うには、魔人っていう扱いらしいよ。」

「弟くん、これは斬った方がいいよね。」

「かもしれないな。よくわかんないけど。」

「知り合いってわかったのに斬るのかよ!そんな生徒に育てた覚えはない!」

「得体の知れない者に育てられた覚えはありませんので。何か悪い事でも考えていたんですか?」


 そんなやりとりをしていたら、ライリ君が間に入ってきた。



「タロー君をいじめていいのは僕だけです。」

「先生・・・。」

「あー、その、なんだ、見逃そうか。」

「お兄ちゃんに賛成!ライリ君に免じてね!」

「同情してくれてありがたいけど、つらいよ!!」



 タロー君の自己申告によると、人より多くマナを持っている事と、身体能力がそこら辺の人より高くなる魔法が使える事、動物を思い通りに操れる能力があるらしい。

 悪い事をしたら斬りに来ると、ヒナタが念を押した。



「あっ!先生はもう先生じゃないから安心だね!旅が終わったら会いに来るから元気に待っててね、たろう!」

「ヒナタ、それ旅の最後に思い出して言葉にするなよ。」

「その時は一緒に堕ちるように願うね!」

「自由にしてくれ。って、どうしたのライリ?」


 ライリがヒナタをにらみつけている。

 タローの方に振り返り、手をひっぱって走りだす。



「ええぇぇ!っと、ヒナタ、みんなまたね!」



 タロー君、元気に過ごしてくれ。何となく悪い人ではなさそうで良かったよ。

 ギルドに着く前に一段と精神的な疲れが溜まったロキは、王様に会うのを1日伸ばすか本気で悩み始めた。


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