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06 秘宝館


 今日も良いお天気。


 ドライブ日和、と言いたいところだけど、今回の旅は『転送』しまくりなのです。


 そしてたぶん、今日も『転送』日和。



 アリシエラさんに『Gふなずし』にて連絡。


 刀匠や鍛冶工房に詳しい方を紹介してもらいました。


 お住まいの場所は、エルサニア王都。


 もしこれで分かっちゃったら、この2日間の旅は……


 うん、まあ『転送』!




 ……




『エルサニア秘宝館』


 街外れの、いかにもって感じの場所にある、いかにもって感じの建物。


 出迎えてくれたのは、いかにもって感じの御老人。



「入れ」


 えーと、良いのかな、年齢制限とか。



「嫌なら帰れ」


 おじゃまします……




 ……




 ……スゲェ。


 壁一面にびっしりと背表紙。


 魔導印刷の本じゃない、手書きの分厚い資料。


 もしかして、これ全部、おじいさんが。



「……ラジカリモ」


 えーと、サイリと言います。


 よろしくお願いします。



「早く見せろ」


 ……はい。



 ……



 ……スゲェ。


 短刀を見るラジカリモさん、


 圧倒的な圧を感じます。


 

「霊刃天、本打ち、魂抜け」


 ?



「霊刃天っちゅう鍛冶屋の頭領が本気で打った品」

「だか、持ち主から離れたんで魂が抜けかけとる」


 魂?



「本物の一流どころが本気で打つと魂がこもる」

「そいつが本物の剣士に出会うと魂が響き合う」

「そうなると生涯連れ添う仲になって、手が付けられんほど強くなる」

「ただし、連れ合いから離されると魂が弱る」

「今のコイツ、だ」


 魂って、つくも神、みたいな。



「坊主はにゃんこの嬢ちゃんの知り合いか」


 アリシエラさんには、いつもお世話になっております。



「嬢ちゃんも浮気癖さえなかったら、鍛治師として一皮剥けるんだがな」


 でも、好奇心いっぱいに人生楽しむところが、アリシエラさんの良いところかと。



「分かっとるんなら、さっさと坊主が貰って後継ぎ作らんか」


 えーと、アリシエラさんの好奇心的には、僕は眼中に無し、なので。



「全く、これだから最近の若いもんは……」


 えーと、ラジカリモさんもこれだけの研究を受け継いでくれる後継ぎを……



 ゴツリ


 イテェ!



「ひと言多いな、若造」


 ひどいですよぅ。



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