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04 捜索


"シュレディーケ"さんを探して、サイノとゾディと、『ロージー』での3人旅。


 珍しいお名前のようで、データベースにあったのは数名。


 まずはご存命の方から。



 ジオーネの街の、金物屋さんの看板娘さん、


 アネスの町の、90歳過ぎても現役バリバリで畑仕事しているおばあちゃん、


 アルセリア王都城下街の、孤児院の先生、


 その他数名、朝から『転送』でひとりひとり訪ねて回りましたが、残念ながら空振りでした。



『次はどうするでありますか?』


 うーん、ゾディはなにか良いアイデア、ある?



『亡くなった方のお墓巡り、くらいかと』


 そうだね、今日はもう遅いから、また明日がんばろうか。


 で、どうしよう、このゼハリアの街で宿を探すか、どっか適当なところで夜営するか。


 サイノはどうする?



「夜営でしっぽり」


 えーと、夜営ですね、了解。


 じゃあ、街の近くをちょっと走ってみて野営地を探すってことで。


 ゾディ、OK?



『OK!』



 ……



 良い感じの平原に野営準備完了。


 このメンツですので、素直に外食しますよ。


 ゼハリアの街で買ってきたテイクアウトのお料理での夕飯です。



「美味」


 サイノも満足のお味。


 ゼハリアは魔族領との窓口の街で、あちらで採れる珍しい食材を使ったお料理が有名。


 うん、美味しいです。



『疲れた時にはこれ一本! でありますっ』


 あー、ゾディが例の『魔素ビタンG』を一気飲みしておりますよ。


 そういえば、アリシエラさんが開発中だった味付き魔石アメって、どうなったの?



『残念ながら、開発中止なのであります」

『悲しいかな、味の確認を出来る人がいなかったのであります』


 ふむ、なるほど。


 みかん味のつもりで作っても、みかん味に出来てるかどうかを確かめられる人がいなかった、と。


 高濃度魔素の塊である魔石は、普通の人は食べると危険だからね。



『ちなみに『魔素ビタンG』は、グレープフルーツ味だそうでありますっ』

『グレープフルーツかどうかは分かりませんが、飲み口爽やか、でありますっ』


 もちろん、僕は飲んじゃダメだよね。



『ベルちゃんなでなでと同じ効果をもたらす、との予測であります』


 魔猫のベルちゃんは、なでなでした人と適度な魔素を交流させてコミュニケーションしますが、


 悲しいことに僕は相性が良すぎて、魔素過剰による意識喪失からの暴走状態となってしまうのです。


 ベルちゃん……



「なでなで、する?」


『ゾディも、なでなでOKでありますよ』


 ありがとね。


 それじゃ、今日は『極眠ペアモック』で、みんないっしょに寝ようか。



「勝負寝巻き、準備ヨシ」


 なんの勝負ですか、サイノさん。


 ってか一瞬で着替えてるし……



「似合う?」


 はい、可愛いですよ。



『ゾディも準備ヨシッ、でありますっ』


 えーと、ずいぶん重装備ですね。



『ゾディのドールボディ用追加装甲で一番の物理防御力を誇る対荷重アーマーでありますっ』

『理論上は、セシエリア先生から100回踏まれても大丈夫でありますっ』

『つまり、どんなに寝相が悪いマスターと添い寝してもOK! でありますっ』


 なぜか脳内に、セシエリアさんから踏まれまくっているアランさんのヴィジョンが。


 うれしそうですね、アランさん……


 えーと、寝ましょうか。



「おやすみ……」


『おやすみ、であります』

『ゾディは眠りませんが……』



 おやすみなさい……



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