表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
浪人詩集  作者: 屯田水鏡
6/48

浪人詩集(6)

浪人詩集(6)


22.あいつ


あでやかな菊の花はもう咲かない、なぜだかわからない

あの人は去ってもう戻っては来ない、なぜだかわからない

あの人の顔が私の脳髄にしみこんではなれない、なぜだかわからない

俺はあいつが憎い、あいつが欲しい、あいつが可愛い

あいつの目も口も胸も全部、全部

何もかもめちゃくちゃにして食っちまいたい、なぜだかわからない

恋ではない、決して・・・・


※記憶にはないが、多分、失恋をした時であろう。人を本当に好きになって、大切にしたいとか、守りたいとかいう気は、僕には、なかった。そのくせ、振られたらどうしようかとか、振られたことを誰かにしゃべられたらどうしようか、とか思うだけで、相手を気遣うことなど、一切、考えもせず、ただ飢えていただけであった。感慨も何もない。


23.空しい


私は何をしてもむなしい

理由

1勉強がはかどらない

2成績が上昇しない

3精神の集中が出来ない

4何となくやる気がしない

5恋をする暇がない、良く美人を見かけるのに!

6金がない

7すぐ腹が減る


結論

何か解決を見出さねばならない


※馬鹿馬鹿しくて、何とも言いようがない


24.俺


俺の心にほのぼのと勇気の湧く音がする

少しずつ、すこしずつ、湧いて来る

まるで乾ききった泉の中から

奇跡の水が湧き出すようにチョロチョロと音がする

やがて、ごうごうと音を立てて流れるまでその水は一日も止まらない

そして、それが俺の心の中を幸せで一配にする日を俺は待つ、いつまでも


※一配ではなく、一杯だろうが!なんて、いちいち感想を言うのは、やめよう。実際、漢字の書き取りには自信がなかった。

自身は今もないけれど。現在はワープロがあるから、その点は楽である。

でも、ワープロを全面的に信用してはいけない。

自信というべきところを、自身と文字変換する危険があるのです。


25.あいつ


山が緑になるころあいつはやって来た、そして、あいつは俺に微笑んだ

山が黄色になり、また、赤くなるとき、あいつは帰って行った

夕日と一緒に帰って行った、俺を一人残して

俺の心の中を自然よりも早く冬の冷たい風が吹き荒れる

でも、あいつは今でも俺の心の中に残っている

また、山が緑になれば、あいつは来るだろうか、いやきっと来る

俺はあいつのために花を植えた、紫色の花を植えた

今度あいつが来た時、あいつのあの金色の髪に差してやろう

そして、優しく撫でてやろう、あいつの目が涙でぬれるまで


※今、この詩を転記していたら、急に空しくなった。もしもこの詩を読んでくれる人がいたら、その人は、あまりの詰まらなさに苛ついて、気分が悪くなっているのではないか、だったら、いっそのこと、ここらへんで、やめようかと思ったけれども、ある程度区切りが付くまで、続けようと考えなおした。

もしも、十代の終わりから二十代の初め頃の若者が見たら、こんなつまらない文章による心情の吐露であっても何かの参考になるかもしれないと思ったからである。反面教師でも良い。だが、役に立たないと思ったら、即座に読むのをやめていただきたい。時間の無駄や浪費になる可能性がある。


26.チックタック


チックタック、チックタック

青い空、青い空・・・

白い雲、白い雲・・・

山は緑の遊園地

チックタック、チックタック

海の向うは何だろう、赤い、赤い、まっかっか・・・

カラス、カラス、かあ、かあ、かあ

十円玉一個、コーロ、コロ

嵐が来ても、チックタック、チックタック

レインボウ、レインボウ、いつの日かきっとレインボウ

ヒンヤリとする日、なぜなの、なぜなの

井戸の水の音は冴え、水くむ女のうなじが光る

月の影に照らされて、女の胸もレインボウカラー

瞳の中に見る思い

チックタック、チックタック

ガアガアギャト来る気でも、水の音聞くジャブジャブと

ホーホケキョ、なぜなの、なぜなの、ホーホケキョ

チックタック、チックタック


※1.何が言いたかったのか、どういう精神状態だったのか思い出せない。

   このうち「レインボウ、レインボウ、いつの日かきっとレインボウ」

というのは下手な文章中でも、何だかリズムがあるように思う。

もしかしたら有名な詩のパクリかも知れない思うとやや不安である。


※2.これは、十月中旬のころの作である。勉強が進まず、欝病状態になっていたように思う。どう言う訳か、この頃、カラスに向かって「カラス」といい、雀に向かって「スズメ」と叫び、猫を見たら「ネコ」と呼びかけていた。別に理由も意味も無いのだが、それが何となく面白かった。このうち、猫だけは「にゃあ」と返事をする。試したら良い。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ