浪人詩集(11)
浪人詩集(11)
48.ふんわりふわりこ
ふんわり、ふわりこ、ふんわりこ
ふんわり、ふわりこ、ふんわりこ
おいらは空の風来坊
おいらは空の人気者
西の空から、ふんわりこ
東の空へ、ふんわりこ
お日様抱えて、ふんわりこ
泣いてる子どもは、いないかな
いたずら坊主は、いないかな
ふんわり、ふわりこ、ふんわりこ
ふんわり、ふわりこ、ふんわりこ
おいらのおしっこ、雨という
おいらのうんち、雪という
おいが下せば、みぞれだと
人間たちは言っている
おいらは空を泳ぐのさ
風に吹かれて泳ぐのさ
ふんわり、ふわりと、泳ぐのさ
西の空から、ふんわりこ
東の空へ、ふんわりこ
お日様抱えて、ふんわりこ
※浪人生活二年目も終わろうとする頃。
何ともお気楽な詩を書いている。恐らくあきらめの境地か。
僕の経験から、浪人生活は、長く続けても、良い結果は得られない。
第二か第三か第四か第五志望の大学にとりあえず入学したが良いように思う。
勿論、中には、何年浪人しても、希望の大学に行くという強い意志を持って
いる人はいるが。僕のように意志の弱いものは、取り敢えず、受かる大学に
入学するのも、一つの選択ではある。
就職して、改めて、挑戦するという手もある、仕事に不満があって、面白く
なければ、なおさら、受験勉強に身が入るようになる。
これは僕自身の経験から言っているのですよ。
49.ピッチラトン
ピチャピチャ、ピチャピチャ
プッチュン、プッチュン
ピチャピチャ、ピチャピチャ
プッチュン、プッチュン
パペピプポ、パペピプポ
リラリュン、リラリュン
プッチラトン
トントントトンチ
プッチラトン
ニャーゴ、ニャーゴ
プッチラトン
ビッチラバットン、屋根の上
子猫が一匹、ぬれ鼠
ビッチラバットン
ビッチラトン
トントントトンチ
ピッチントン
※雨の音が気持ちよくて、つい、ぼんやりしていた時の情景だったと
記憶している。
50.大工さんの一日
チンチンチン
チンチロトロリコ、チンチンチン
トントントロリコ、コッテントン
トントントントン、トントトン
コツンコツン、コッチラポン
ペンペラ、プラプラ、ガッキンク
ガッツラ、ゴッチン、ペンペペン
グッチキ、パッチキ、スーイスイ
ガッチラ、ホイサノ、ドッカリコン
カリンカリン、ポリポリン
ポクポク、パリパリ、ザーザーザー
ザブザブザブリン、コリンコリン
シンシンシン・・・
チンチンチン
チンチロトロリコ、チンチロリン
トントンプパント、コッキンテン
ブッチカ、カットン、コッチラポン
カッチラ、トットン、お日さまは
コッチン、パッタン、西の空
それでも、カッチラコッチントン
働き者の大工さん
カッチラ、カッチラ、カッチントン
※隣の家が修理中でうるさかった。
51.子守歌
ゆーら、ゆーら、ゆ-らりんこ
夢のぶらんこ、ゆーらりこん
坊や、強く生きるのよ
まっすぐ、まっすぐ、伸びるのよ
坊やごめんね、母さんは、もうすぐ、お空に上るのよ
坊やは、それでも生きるのよ、強く、強く、生きるのよ
ゆーら、ゆーら、ゆ-らりんこ
もっともっと、長いこと、坊やと一緒にいたいけど
ごめんね、坊や、堪忍よ、病気じゃ仕方ないものね
お願い坊や、泣かないで、笑って送って欲しいのよ
でもね、坊や、良くお聞き
ほら、ほら、泣かずに良くお聞き
坊やが寂しくなった時、坊やが悲しくなった時
そっとおめめを閉じるのよ
ゆーら、ゆーら、ゆ-らりんこ
夢のぶらんこ、ゆーらりこん
何時でも、何時でも、父さんと
二人で、夢のぶらんこを、そっと押してあげるから
一人ぼっちじゃないことを、その時そっと思うのよ
ゆーら、ゆーら、ゆ-らりんこ
夢のぶらんこ、ゆーらりこん
ごめんね坊や、堪忍よ、弱い、弱い、母さんは
すぐに行かなきゃならないの
ありがと、坊や、ありがとう
笑ってくれて、ありがとう
きっと良い子に、そだつのよ
ごめんね坊や、許してね
泣いてる母を許してね、弱い母を許してね
さよなら坊や、さようなら
さよなら坊や、さようなら
泣いてる母を許してね、弱い母を許してね
ゆーら、ゆーら、ゆ-らりんこ
夢のぶらんこ、ゆーらりこん
ゆーら、ゆーら、ゆ-らりんこ
夢のぶらんこ、ゆーらり・・・・
※どうしたのだろう、今までで一番欝状態がひどいように見える。
精神的に危ないではないか。こんな感傷的な精神を持ち合わせていたなんて
驚きである。