世界
ガヤガヤガヤ
五月蝿い。楽しい。つまらない。面白い。
ひとつ手にとるたび
違う表情
ほんのり笑顔
ほんのり涙
そして辿り着くの
何もない
何もない
まるでそこだけ
隔離された世界
騒音も楽しいメロディも
何もない聞こえない聞こえない
変わらないと
思ってた。
いつまでもその世界が
いつまでも
続くと思ってた。
手にとったそれを
見て、
時は流れてくの
だから気付かない
世界に終わりが近付いてることを。
音を立てずに終わりが近付いてることを。
音を立てて世界が崩れてしまうことを。
気付かない。
手を触れたら
目を離したら
世界は崩れてしまう。
知らない知らない気付かない。
そして終わりが訪れる
世界は、崩れてく
世界が終わって
世界が終わったことに
気が付いた。
その場を離れないで
泣きじゃくって
世界の終わりを眺めるの
そうして言うの。
「世界が終わることなんて、気が付いていたんだよ。」