真夏のペンさん
ペンギンことペンさんは、夏には大人気のかき氷屋さんです。
「ペンペーン! かき氷屋さんが来たよ~!」
ペンさんが威勢良くかけ声をかけながら、かき氷屋の屋台を引いてくると、森の動物たちは「待ってました!」とばかりに集まってきます。
「お母さん、お母さん! わたし、苺シロップがいい!」
リスの女の子がお母さんリスの服の裾を引っ張って一生懸命指さします。
「はいよ! 苺シロップのかき氷。いっちょあがり!」
ペンさんはサッとかき氷機から氷を削り、紅い苺シロップを微妙な加減で氷の山にかけます。
リスの女の子は苺シロップのかき氷をペンさんから受け取ると、さっそく一口パクり。
氷の冷たさに、苺シロップの甘さがほんのり。
「美味しい~♪」
リスの女の子は満面の笑顔でいっぱいです。
「カァー、僕はブルーハワイお願いします!」
カラスの男の子が注文すると、
「あのね、私、メロンシロップがいいの……」
羊の女の子が、長い前髪からきらきらした瞳を覗かせて、小さな声でペンさんにお願いしました。
「はいよ! 了解しやした!」
ペンさんは、氷をかき氷機にセットすると、
シャリシャリシャリ♪
涼しげな音がして。
ブルーハワイとメロン味のシロップをとろ~りと氷の山にそれぞれかけました。
「はいよ! ブルーハワイとメロン味の出来上がりでい!」
とカラスの男の子と羊の女の子に渡しました。
カラスの男の子は一口ぱくり。
爽やかな味が舌の上に広がります。
「美味しいです!」
「メロン味も、美味しいの……」
羊の女の子はべろが緑色になっていましたが、笑顔で笑っていました。
メロンの甘さも、美味しそうです。
「抹茶味はあるかい?」
「わたしは、ブルーベリーよ!」
「レモン味が好きなの」
「チョコレート味ってあるんだー!。ペンさんこれお願い!」
次々と注文が入ります。
ペンさんは
「がってん! 待っててくださいよ!」
とタオルをねじり鉢巻きにして腕をペン! と叩きました。
その日は、お年寄りから小さな子どもまで、たくさんのお客さんが来ました。
ペンさんのかき氷屋は大盛況です。
ペンさんのかき氷屋さんが、いつかあなたの街にも来るかもしれませんよ?
「楽しみに待っててくれペン!」
~おわり~
お読み下さり、本当にありがとうございました!




