私のありきたりの毎日をあなたが変えた!
私の生活は、毎日ありきたり。
朝起きて、仕事に行く為の準備をする。
顔を洗って、台所に立ち朝ご飯を作って化粧をしながら
テレビのニュースをチラチラ見ながら準備を済ます。
服に着替えて、電気やガスを消したかを確認して玄関の
ドアに鍵をかける。
職場では、地味で大人しい私。
小さな町工場の事務の仕事をしている。
ココで働いている人達は、この工場を立ち上げた当初から
いる人達ばかりだ。
社長は、気のいいおじさんで私の母親の弟。
工場で働く人達とも、私が子供の頃から知ってる人ばかりだ。
こんな大人しい私でも、良くしてくる職場。
みんな私の“お父さん”のような存在。
うちの工場は、社長の画期的な商品を作るため他の工場が
どんどん潰れていく中、売り上げも常に黒字のままだ。
みんなにも、臨時収入やボーナスなど多くもらえている。
・・・でも?
そんな私も、もう直ぐ30歳をむかえ。
両親からはしつこく、【お見合い】をすすめられている。
『みさ子! 来週の日曜日はお見合いがある!』
『・・・えぇ!? なんで勝手に決めてるのよ!』
『お前が、いい歳なのに、結婚しないからだ! いいな、来週の日曜日
だぞ! 相手の男性もとてもいい人なんだ! 1度でいいから
会ってみなさい!』
『お母さん! お父さんに、なんか言ってよ!』
『お父さん! みさ子の好きなようにさせてあげましょ!』
『お前が何も、娘に言わないから! 今まで独身でいたんじゃない
のか? いい加減、コイツも30歳になるんだ! 結婚相手がいない
なら、親が決めた相手と結婚して何が悪い?』
『娘の幸せはどうなるんですか?』
『結婚出来るだけで幸せだろう! 何を言ってるんだ、母さんは?』
『みさ子の気持ちは、どうなるんですかと聞いてるんです!』
『知らない同士から、お互い好きになる事だってあるだろうはずだ!
そういう事だよ。』
『“そういう事?” どういう事ですか?』
『・・・まあまあ、二人共ケンカしないで!』
『・・・・・・』
『貴女の好きなようにしなさい!』
『・・・母さん!?』
『お父さんの言いなりになる必要はないのよ。』
『みさ子! 来週の日曜日だからな!』
『・・・・・・』
・・・約束されていた日曜日。
私は、お見合いには行かなかった。
やっぱり、好きでもない人とお見合いして結婚は考えられない。
父親からは、私の携帯に何度も着信があった。
留守電にも、何度も怒鳴り声で私が来ない事に対して話していた。
その日から友達の家でお世話になる事にした、私は実家に一度も
帰っていない。
お母さんには、お父さんに私から謝っててほしいとだけ伝えた。
*
ある日、うちの町工場に新しい男性社員が入ってきた。
初めて見る! 若い男性。
うちの会社にも、若い男性社員が入ってくるだとビックリした。
入ってきた男性社員は、少し変わっている。
自由に浮かんだアイデアを、社長に直ぐに伝える。
そのアイデアを、社長が認めると製品化していった。
彼の考える商品は? 今まで以上に売れた。
少し人見知りで、照れ屋の彼が私は可愛く想えた。
彼は25歳で独身、彼女はいないと聞いている。
私のありきたりの毎日が、彼が入ってきた事で変わっていった。
この工場で、唯一若いのは? 私と彼だけだった。
なんだか? 二人で居る事も増えていき。
彼と居ると、凄く落ち着く事に私は気がつく。
彼の考えるアイデアは、いつも突拍子のないモノばかりで凄く
私はワクワクしていた。
人が、考えつかないモノを考えられるのは、彼の才能。
私は、彼の才能も好きになった。
まだ、私の気持ちを彼に伝えてないのだけど、、、?
いつか? 届くと信じて、私は彼の隣に居たい!
最後までお読みいただきありがとうございます。