表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
失った思い出  作者: ういもと
第1章 真輝の物語
6/52

6話 街

「少し休もうか?」


ある程度歩いたため休むことにする。


丁度、ショッピングセンターの屋上に庭園があるためそこに移ることにする。


庭園につながるガラスドアは重く、開けるのに少し力が必要だった。


「気持ちいい」


その分ドアを開けた瞬間、夏の涼しい風が全身を包みこんだ。


しばらくその風に当たりながら屋上から街を眺める。


今いる街はどこまでもビルやマンションが広がっていた。


そしてその間を縫うように線路が伸びていた。奈穂はその景色をぼんやりと見つめていた。


この広い街に見覚えがあるのだろうか。どこか懐かしんでいるようだった。


その景色を何分見ていたのだろうか、分からない。ただ不思議な時が過ぎていった。


僕はそれを邪魔しないように少し後ろのベンチに座っていた。


「すみません、長い時間見てしまって」


「大丈夫だよ、そろそろ夕飯買って帰ろうか」


「そうですね、わかりました」


もう一度、ちらりと街の方を見て優香はガラスドアを通る。そして僕らは食料品売り場に向かう。


「今日の夕飯何か食べたいものある?」


カートを押しながら尋ねる。


「パスタでもいいですか」


遠慮がちだがはっきりと食べたい物を答える奈穂。



何でもいいと言われると予想していたため意外に感じつつ店内を移動する。


「ソースは何がいい?」


「カルボナーラが好きです」


「カルボナーラいいよね、半熟卵と絡めて食べるのが好きなんだよね」


「私もです」


奈穂と今日一日、過ごして懐かしさに近い親近感を僕は感じていた。


やはりどこかで出会ったのではないのかと思うがやはり思い出せないでいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ