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失った思い出  作者: ういもと
第2章 奈穂の物語
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9話 許可

部屋に戻ってきた久美子さんに家に帰されるかと思ったが意外なことに一週間家に居ていいという許可が出た。


まさかの展開に私はうまく感情が出せなかった。


「今、何持ってるの?」


そんな状態の私に久美子さんはベッドに座り尋ねた。


「あ、スマホとこの紙だけです」


ポケットからスマホと紙を取り出して久美子さんに見せる。


「え、これだけ⁉︎」


それを見た久美子さんは体を大きく引いて仰天した。


そのおかしな反応に私は笑ってしまった。


そして笑ってしまった私を見た久美子さんは優しい表情で微笑んだ。


何故か無性に恥ずかしくなった私は顔を逸らした。


「それじゃあ、服とかないよね」


「はい」


「じゃあ、真輝と買い物行ってきたら」


「え、真輝とですか?」


「そっ。いつかは妹だと伝えるからね、急に言うよりはその方が良いでしょう」


服が必要な私は黙って頷いた。

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