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リズム

作者: 高梨怜奈





トン、トン、トン、トン、トン




一定のリズムを刻んで、近づいてくる足音が聞こえる。

すっかり聞き慣れた、私の大好きな音。


規則的に音を刻んでいたその足音が、5歩目で止まる。

音の主が、玄関前に辿りついたのだろう。




がちゃがちゃ、がちゃん。




次いで聞こえる金属音。

内と外を隔てていた壁が、静かに開かれる。




「ただいまー」




心地良い声が耳に届く。

自然と頬が緩んでしまう。




「おかえりなさい!」




開かれた扉の前に立ち、出迎える。




「ただいま。なに笑ってるの?」




目の前の人物は、不思議そうに首を傾げた。




「なんでもなーい」




そう言って私は踵を返す。




「変なの」




そしてまた、後ろから規則正しい足音が聞こえる。

その心地良さに、私は静かに目を閉じた。


大好きなあなたが刻むリズムのすべてが、私を幸せにしてくれているって言ったら、

あなたは笑いますか?

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― 新着の感想 ―
[良い点]  なにげないところに幸せは隠されているのかもしれません。 [一言]  心地よく感じるリズムはあると思います。
2016/06/25 09:36 退会済み
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