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それからしばらくしてのお茶会で再会してからのコゼットの活躍は凄まじいものだった。


雪だるまのようだった体型はスリムで健康的になり、壊滅的だったファッションも改善どころか貴族令嬢の憧れの的にまでなったのである。

新ブランドを立ち上げて商会を展開し、その溢れる才気で活躍する彼女は王太子殿下の寵愛まで得ており、学園入学後に王太子妃候補の筆頭に躍り出た。


そんなコゼットを見て私は焦っていた。

殿下のご趣味であるタケノコ掘りも頑張ってみたが、コゼットには遠く及ばなかった。


そして私は、コゼット誘拐への協力という誘いに乗ってしまったのだ。

それが破滅への坂道だと知らず。


学園への新入生の歓迎会である舞踏会でのコゼットは美しかった。

騎士団長の子息であるゲオルグにエスコートされて会場入りしたコゼットは、会場中の注目を集めていた。


彼女の細い体を包むドレスは、私がいくら頼んでも首を縦に振らなかったザムス夫人の手ずから作られたものだという。

歩くたびにスカートのフリルの裾から覗く足は華奢なハイヒールを履いていて、ゲオルグにすがりながら歩く頼りなげな姿は会場中の男性の視線を釘付けにしていた。


もちろん、王太子殿下でさえも彼女を見つめていた。


その姿をみて、私は最後まで躊躇っていた行為を実行してしまったのだ。

私は単に少しの間……舞踏会の間だけ、閉じ込めて意地悪をしようと思っていただけだった。


しかしコゼットを我が家である公爵家に連れ出すと、閉じ込めるために用意していた部屋には見知らぬ男たちがいた。

その男たちはコゼットを気絶させると何処かに連れ去って行った。

想定外の事態驚いて追い縋るも、止める間もなかった。


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