表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
イカレた五人組の異世界観光記  作者: ディオ
王都出発編
6/19

2日目ー2

 光牙が光に飲み込まれていく。

 ただ今、天恵の間。ここでジガルデ様に会うらしい。

 天恵を貰ってないのは残すところ、勇者たちと俺たちだけ。

 他の人を見る限り、どうやら、天恵とは、その人だけの装備のことらしい。

 

 「雀ヶ森君はどんな装備だと思う?」

 「零、俺はどんな装備だろうな。」

 「はやく、はやく、装備をくれ~~」

 「箒で空を飛びたいな。」

 

 「おい、次の番、零だぞ。」

 

 5人でしゃべっていたら、俺の番が来た。

 ついでに、俺を呼びに来た光牙は輝く鎧をまとっていた。

 あの光る鎧が、光牙の天恵らしい。

 

 「じゃ、行って来る。」

 

 そう言って俺は、光の中へ飛び込んだ。

 

 

 

 

 そこは、白い場所だった。辺りを見渡していると後ろから声が聞こえた。

 

 「お主、面白い称号をもっておるのう。」

 

 振り返ると、白髪白髭のおじいさんがいた。

 どうやら、この人がジガルデ様らしい。

 

 「あんたが、ジガルデ様か?」

 「その通り。[万の戦神]ジガルデ じゃ。」

 「あんたが、天恵をくれるのか?」

 「そうじゃ。」

 

 1番気になっていることを聞いた。

 

 「天恵ってなんなんだ?」

 「フォッフォッフォ。そんなこと聞いてきた者は初めてじゃ。さて、お主の問いの答えよう。天恵とは、スキルと装備のことを言う。」

 「どういうことだ?」

 「焦るでない。説明を続けるぞ。天恵とは、魂に眠っておる能力のことじゃよ。ワシはそれを目覚めさしておるだけじゃ。」

 「ようするに、天恵とは能力を与えられるのではなく、能力を目覚めさせる、ということか?」

 「その認識で間違いないぞ。さて、疑問も解けたところでお主の天恵を目覚めさせるぞ。」

 「ああ、頼む。」

 

 ジガルデの手の光が俺の胸の中に消えていく。

 

 「これで目覚めたのか?」

 「よく見ておれ。」

 

 そして、俺の胸の中から光が出てきて、紅く黒く輝く宝玉、漆黒の防具に変化した。

 

 「これがお主の天恵じゃ。」

 「詳しい説明とかないのか?」

 「・・・お主、気づいていないのか。」

 「なんのことだ?」

 「自分のステータスや天恵は詳しく見ることでその説明がでるぞ。」

 「・・マジか。全然知らなかった。」

 

 落ち込むのは後にして、今は天恵の説明を見てみよう。

 まずは、宝玉。


 ◇◇◇◇◇

 名 <()(マミ)レタ拷問(ゴウモン)()()マル処刑(ショケイ)宝玉(ホウギョク)

 説明

  すべての拷問の器具と処刑の道具を司る宝玉。

  宝玉の所有者は器具と道具を自在に操ることができる。

 ◇◇◇◇◇

 

 すごいな。これ。防具も期待できそうだ。

 

 ◇◇◇◇◇

 名  頭 <破滅(ハメツ)(ツカサド)(ヤミ)(メン)

    胴 <混沌(コントン)(ツカサド)(ヤミ)ノシャツ>

    脚 <混沌(コントン)(ツカサド)(ヤミ)ノレギンス>

    腕 <深淵(シンエン)(ツカサド)(ヤミ)ノグローブ>

    足 <深淵(シンエン)(ツカサド)(ヤミ)ノブーツ>

    アクセサリー <破滅(ハメツ)(ツカサド)(ヤミ)ノローブ>

 説明

  この世の闇を司る防具。命を狩る者を助ける。

  これに飲み込まれれば、世界を滅ぼすまで止まらない。

 ◇◇◇◇◇

 

 あぶないな・・。防具(これ)大丈夫かなぁ。

 

 「さて、どうやら見ることが出来たようじゃな。では、身に着けい!」

 「ああ、分かった。」

 

 そして、俺は防具を着ることにした。

 今までの服を脱いで、シャツ・レギンスを着て、グローブをはめ、ブーツを履いた。見事に黒1色。最後に面を顔ではなく頭の横につけた。

 

 『お前の体を寄越せえぇぇ。』

 

 !!頭の中に声が聞こえる。おいおい、説明本当だったのかよ。

 ふむ、説得してみよう。

 

 『これは、俺の体だ。お前のではない。』

 『知るか。俺はこの世界を滅亡させたいんだ。』

 『こっちこそ知るか。俺はこの世界を観光したいんだ。』

 『お前の体を寄越せ!』

 

 面倒だな。よし!

 

 『ならばこうしよう。世界を見て回って俺が気に入らないところがあれば、俺が滅ぼすことにしよう。』

 『・・・本当だな。』

 『ああ、本当だ。』

 『ならば、待とう。お前が世界を滅ぼしたくなるその日まで。』

 

 そう、言い残して声は消えていった。

 どうやら、納得してもらえたらしい。

 ふう、一安心だな。

 さて、宝玉をどこにつけるか。

 ・・・・・・決まらない。面倒だな。どっか体に入らないかなぁ。

 そう思ったとたん宝玉が光り俺の左眼に入っていった。

 

 「!おい、ジガルデの爺さん。俺の左眼どうだ?」

 「ふむ・・左眼は黒いぞ。どうした?」

 「いや、宝玉が入った感じがして・・」

 「ほう・・左眼が紅くなったぞ。」

 「どういうことだ?」

 「たぶん、宝玉の力を使うときに左眼が紅くなるのじゃろう。」

 

 マジか。オッドアイとか絶対目立つな。

 あまり使わないことにしよう。

 さて、爺さんともお別れだ。

 

 「またな、ジガルデ様。」

 「フォッフォッフォ。またの~~」

 

 そして、俺は光に包まれた。

 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ