1日目ー2
「それにしても、すごいことになったね。」
そう、親友(光牙)はいった。ただいま、俺たちに割り当てられた部屋にいる。
さすがにお城でも俺たち200人に1つずつ部屋を与えるのは無理なようで、希望する人間と同室になった。
この馬鹿はあろうことか俺と同室になりたいと言いやがった。
まったくひどい話だぜ。
「そういえば、零はステータスみたのか?」
「面倒だったからみてないな。」
「やっぱり、そんなことだろうと思ったよ。早く見ろ、んで、教えろ。」
「はあぁ・・」
やっぱり光牙は面倒だな。まあ、現状把握は大事か。
「ステータス」
念じるのは面倒だから声に出す。
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名前 雀ヶ森 零
体力 A
魔力 S
STR A
VIT B
INT A
MND C
DEX S
SPD S
スキル
戦闘
【格闘術】【気闘】
生産
【料理】 【調合】
固有
【超念動】【怠惰】
支配
【五行支配】 【音支配】 【精神支配】
称号
[サイコパス][外道][怠惰を司る者][最凶]
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おい!これはなかなか。称号が納得いかない。
というか、[キョウ]があるな。
俺にあるということは、あいつらにもあるな。
「失礼する。」
「おお、皆来たな。」
なぜか集まる勇者の皆様。
「おい、光牙なぜここに集まる必要がある。」
「それはね、零、皆でこれからの事を考えるためさ!」
「やだよ。面倒くさい。」
「ひどいなそれ。」
まあ俺の考えだとあいつらも来るな。とても面倒くさいことになるな。
「雀ヶ森君、はいるよ。」
「零、入るぞ。」
「答えなくても入るぞ。」
「お邪魔しまーす。」
やっぱり来たか。
「あれ?勇者さんまでいるの?」
「隼人、光牙はどうでもいい。確認取るぞ」
「何の確認?」
意味が分かっていない勇者たちはほっといて、口を開く。
「隼人、勇、龍巴、鋼、お前ら『クル』ってたか?」
それに答える4人。
「「「「もちろん!!」」」」
「そういう零は?」
「いうまでもない。」
やはりか・・・
「何のことだよ教えろよ、雀ヶ森!」
「焔堂少し黙ってくれ。教えるから。」
「何なんだ、零。」
「簡単な話さ、光牙。」
続けて俺は言う。
「俺たち5人全員に[キョウ]が出ただけだ。」
「っ!それは・・・」
息を呑んだ勇者たちを無視して話を続ける。
「隼人、お前はどんな[キョウ]だった?」
「俺は、狂う、の『狂』だった。」
「勇、お前は?」
「俺は、恐ろしい、の『恐』だった。」
「龍巴は?」
「俺は、脅す、の『脅』だった。」
「鋼は?」
「俺は、強い、の『強』だった。」
「「「「おまえは?」」」」
「俺は、おみくじの『凶』だった。」
さて、また問いかけるとしよう。
「お前ら、俺についてくるか?」
「「「「応!」」」」
そして、俺は光牙に言った。
「俺たち、この城を出るわ。」
「なに言って。」
「心配後無用。ちゃんと王様に言ってから出るからさ。」
「じゃあ解散。」
「「「「了解」」」」
「それじゃあ、おやすみ。」
俺は、勇者たちにそう言って眠りに付いた。