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二人で・・・  作者: 麻本
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二人の日常

「その先にあるもの」のその後のお話です。

2010年に書いていたものです。

今から約150年は先の設定でありながら、やっていることは現代という矛盾。

私なりに細かく描いたつもりです。

そして妄想爆発デスヨ。

 あの二人が結婚をしてからしばらくの年月が経った。

二人はまた新居に住み、二人の仲も生活も、徐々にステップアップしていった。

そんなある日、新居の庭で花に水やりをする二人。

彩子あやこはホースで花壇に水やりをして、吾平あいらは水鉄砲に殺虫剤を入れて、アブラムシなどを退治していた。

そんな中、吾平は突然、昨日久しぶりにした営みの事を思いだし、ある行動に出た。

「ねぇ彩子。ちょっといい?」

「なあに?あっくん」

彩子は水やりを止めて吾平の方を見る

「昨日シた訳だけど、あの瞬間てこんな感じなのか?」

水鉄砲から放たれた水が壁にあたる。

それをしながら吾平は手を口元に持っていき「プププ」と笑う。

水が壁にあたる様を見て彩子の顔が羞恥でみるみる赤くなった。

それをみた吾平。

「感じてきた?」

と言う。

デリカシーの無い発言である。

この発言に彩子の赤い顔は羞恥から怒りの赤へと変化した。

「あっくん!?」

怒りで顔を赤くした彩子が睨む!

そしてある物をどこからか取り出した。

その、取り出した物からは、ビシイって音がした。

「うわぁロープなんか何処から出したんだ!?マンガじゃあるまいし!」

「あっくんてば五月蝿い!そんなに知りたきゃ教えてあげるわ。もうデリカシーないんだからッ!」

そして吾平を素早く縛り上げた。

「げげ!」

「動かないでよー?」

「こんなにされちゃ動けないから!」

彩子は近くにあったバケツに水を汲む。

ま、まさか!と思った吾平。

「そりゃっ!」

どばっしゃあああぁん!

「こんな感じよ。分かった?」

「……うん」

彩子にバケツの水をぶっかけられ、びしょ濡れになった吾平である。

吾平がデリカシーない発言をして、彩子に水をぶっかけられてから数日が経った。

そして、会社での昼休み。

吾平は会社の同僚に、水をぶっかけられた時の事を話した。

すると同僚はこう答えた。

「それは高鍋が悪いわ。うん、悪い!」

「え?」

「『え』じゃ無いって。恥ずかしい事するからだろ!お前の奥さん、真面目だよな」

「真面目?」

「だってそうだろう?高鍋の事受け入れてんだろうがよ?そうじゃなきゃアレなんかしねーって。俺はなんで高鍋のような適当で頼り無さそうな奴を受け入れてんのか解らねーよ」

「そっ、それは。彩子が抱いて欲しいって言っていたから。前から」

「あのさ、高鍋。抱くってのは、決して快楽じゃないぞ。心も身体も何だ…上手く言えねーけど。そう。

認めあってるからする事だろ?それによ、子供つくるための神聖な行為だし。それを考えてしたんだろ?」

「それは、俺だって子供の顔はみたいですよ。摂流薄教団が無くなってから景気が上向いたし、やっと余裕も出て子供を育てる金も貯まって来ましたし」

「本当か?お金は貯めてるにしてもその表情からそうは見えないけどな?」

「そうは見えないってなんで…」

「何処か慌ててんの分かるんだよ!それじゃダメなんだって!」

吾平は同僚に怒られた。

「あのな。結婚してんだから、もっと大切にしてやんなきゃダメじゃんか。いいカミさんなんだからよう?」

「はい…。(しばし考えて)確かに彩子の気持ちを考えてなく、おろそかにしてました。反省します」

「まぁよ。後で高鍋がどうフォローするか知らないけど、とりあえず謝ったほうがいいよな?」

こう言われて、気持ちを入れ替えようと心した吾平である。

「はい。わかりました!」

そして、昼休みも終わり仕事に戻る。

今日は吾平は事務処理だけで終わるはずだったのだが。

「おーい。高鍋。○○薬局から返品を引き取りにきて欲しいってさ。内線、そっちに回すから」

そして、吾平はデスクにある受話器を取る。

「もしもし。お電話かわりました。加藤製薬の高鍋ですが。いつもお世話になっております」

そして、やり取りが続く。

「…はい。では今から棚がえでた返品の処理に伺います」

そして吾平は準備し、現場に向かう。

吾平は運転しながら、彩子へのお詫びに何を買うか考えていた。

 吾平は取引先の現場15時位にに着いた。

そして、店の人にあいさつをして、品物を確認して、返品作業に入る。

返品の量は多めで、作業に1時間半程を要した。

返品されるものを箱に詰めて伝票を貼る。

「よし。これで後は運送屋に連絡するだけだな。」

吾平は契約先の運送会社に連絡して、明日取りに来る様にいう。

「よし。これで終わり!あとは…」

あとは彩子に謝る意味で、彩子の好物の

「ブルーベリーのミルフィーユ」

を思いだし、買う事にした。

車に乗り込み会社に戻れるかどうか、腕時計の時間を見る。

時計の針は17時前を指していた。

「微妙だなー」

会社に戻ってから店に寄ったのでは間に合わない。

「仕方ない…」

吾平はこう思いながら、車を自宅の方へ走らせる事にする。

一応まだ、就業時間であるので、携帯のメールでチームリーダーに直帰する事を報告した。

そして車に乗り込む。

…しばらく車を走らせる。

すると、館山のある所にブルーベリーミルフィーユを売っているオラ○ダ屋はあるのだ。

「よし、ひとまず着いた。あれを買ってと。高速使えば30分位か」

帰宅中とは言えこれが就業規則違反である事を吾平は知っていた。

オ○ンダ屋に着いて、ブルーベリーミルフィーユを買う。

そしてとっとと自宅へと向かう。

高速道路は空いていて、順調に帰る事ができた。

自宅マンションの前に車(営業車)を停めて、あれを持って玄関まで行く。

「ただいま」

玄関のドアを開けると、トマトを煮立てたようないい匂いがした。

応接間にきた所でもう一度

「ただいま」

と言う。

「おかえりー。今日は少し早かったんだね。作り置きしようと思ったのだけど、今日は一緒に食べれるね」

「うん。いつも遅くなっちゃってるからね。…あの、これ」

オラ○ダ屋で買ったものを彩子の前に出す。

「彩子。いつもありがとう。感謝しているよ。あのさ。俺、彩子の愛に甘えすぎちゃってた。

この間は変な事言ってゴメン」

吾平はこう言って、あの時の事を謝った。

「…そっか。反省したのね?」

「ああ」

「だったら、明日は休みなんだし1日位サービスして欲しいなー?」

「サービスって。もしかして家事とか?」

「うん!いろんな事、やって貰うからねー。それと、これ開けてもいい?」

買ったものを彩子に手渡した。

彩子が包装紙を取って蓋を開ける。

「ブルーベリーミルフィーユじゃん。あたしの好み、憶えてたんだね」

彩子は嬉しそうだった。

その笑顔をみて吾平はほっとした。

「じゃあ一緒にご飯食べよう。ちょっと手伝ってね?」

そう言われて吾平は彩子がよそったご飯の皿をテーブルに運ぶ。

食卓に並んだのは、ご飯に味噌汁。トマトシチューと豆腐だった。

「いただきます」

二人で軽く手を合わせ、食事をとる。

「このトマトシチュー美味しいな。香りも味もいいし。入っている肉ダンゴは彩子が作ったの?」

「ううん。石○食品のミートボールだけど」

「ふーん。とにかく美味しい。俺こだわったの作れないからなぁ」

「そういえば、たまに作ってくれたけど。明日はどうするの?」

「家事のほとんどをやらせて貰うよ。朝食から洗濯物、風呂掃除から昼飯位まで。夜は…食べに行こうか」

「何処に?」

「うーん。竹岡式のラーメンとか」

「えーっ!ちょっとやだなあ。あれはしょっぱいから」

「そう?じゃあ…」

「サイゼ○ヤ。サイゼ○ヤがいいなっ」

彩子は間髪入れずに言った。

「じゃあ、明日はそうしよう」

「…ご馳走様」

ご飯も食べ終わり

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