6:読書~「化物語(上)」 著・西尾維新 ※ネタバレ注意!
【活動報告】
・短編小説「拾う人」871字 投稿(2月22日18時56分)
もしできれば、しばらく短編でシリーズを書きたいと思います。「人シリーズ」。なんかゆるいですけど、いろんな人を書けたら嬉しいです。
【雑記】
雑記というか、読書日記です。西尾維新さんが送る、「100%趣味で書かれた小説」。を! 読んでみました。
事の経緯を。まあ今後も事の経緯に触れるかどうかは不明ですけども、少なくとも今回は経緯がありますので、一応説明をば。
去年の11月でした。なんかいきなり「物語シリーズ」についての是非を知り合いから語られまして。読んだこともないものについていろいろと言われても、僕としては「え、えっ? ちょっと待って!?」となるを得ません。
で、物語シリーズの初巻である「化物語(上)」を読んでみました。読んだのはですから去年の11月ですが、当時を振り返って――さらに読み直して、今回の感想を書いてみたいと思います。
以下、あらすじです。(ネタバレ注意)
・第一話 ひたぎクラブ
阿良々木暦をめがけて空から降ってきた女の子、戦場ヶ原ひたぎには、およそ体重と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかった。
それは蟹の怪異によるもので、二人は怪異のオーソリティ、忍野メメに力を借りて問題を解決した。
・第二話 まよいマイマイ
次に阿良々木暦が出会ったのは、道に迷い続ける少女、八九寺真宵だった。実は彼女自身が蝸牛の怪異であり、阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎは彼女を彼女の家まで道案内する。結果、八九寺真宵は地縛霊から浮遊霊へと変わり、迷うことはなくなった。
・第三話 するがモンキー
さらにその次に出会ったのは、高校の後輩である神原駿河だった。知り合って数日後、阿良々木暦は雨合羽を被った何者かに襲われる。それこそが神原駿河だった。
神原駿河は猿のように毛むくじゃらな左手を持っており、それは「願いを不本意な形で叶える」レイニーデヴィルという悪魔の手だった。神原駿河の願いは間接的に「阿良々木暦がいなくなる」というものであり、レイニーデヴィルは神原駿河の無意識中に阿良々木を襲う。
阿良々木暦はレイニーデヴィルに願いを叶えることが不可能であることを実感させ、神原駿河の暴走を止めることを思いつく。しかし実際に止めたのは、レイニーデヴィルとの戦いの最中に現れた戦場ヶ原ひたぎだった。
第三話だけ異様に長くなってしまいました。力量不足! というか、感想ってネタバレを含んでいいのですかね?
さて、そんな「化物語(上)」ですが。
特徴としては、言葉遊びが多い点が真っ先に揚げられると思います。作品には怪異という『どこにでもあってどこにもないもの』が出てくるので、それもまた影響があるのかと思いますが。まるで言葉の揚げ足取りを何度も何度もやっているような、そんな作品です。
内容はコメディ要素が強いものでした。作者である西尾維新さんも「とにかく馬鹿な掛け合いに満ちた楽しげな小説を書きたかったのでそのまま書いた」と述べるとおり、魅力は登場人物の掛け合いにあります。コメディ小説は好きなほうなので、これは勉強になりました。
気になる点は特にないと言いたいのですが、強いて言うならばあります。
序盤の展開が、最初読んだだけではよくわかりませんでした。この三つの話の前日譚があるようで、僕はこれが本当に第一巻かどうか疑ったくらいです。
ストーリーの鍵となる怪異についても、わかりにくい。「雲をつかむような……」というわけではないのですが、雲を見ているような気分です。怪異というおおよその設定はわかるのですが、詳しい内容がぼかされている気がします。まあそれは、狙ってのことだと思いますけど。
全体としては、大変面白かったです。
……初感想でしたが、こんなのでいいんでしょうか。ルールがあるものだとは思いませんが、少し不安です。




