第42話~命~
第三章がスタートいたしました。
今回の章のテーマは「過去と生命」となっております。
佐藤陽介がメインの作品ですがこの章はマリアーノと春香未来がメインの話になります。
「怒り、恨み、憎しみ、悲しみ、妬み、苦しみ、不安。負の感情が支配している魔物と人間が入り混じる世界で人間は神に救いを求めた。魔物ほどの攻撃力と生命力は持たぬが知恵と神の加護によって俗に言う“人魔大戦”を制した人間が長くに渡り平和な世を築いてきた。しかし平和は永続的には続かず、それぞれが神を奉り教会を作っり、互いに争い合うのが今いるこの戦乱の世界。ってところかしらね~。私が召喚者として来てからはもう800年くらいだけどハピダルと共闘してたのはその人魔大戦の後だからここ(エクスパンドライズ)ができたのは大体650年前くらいかしらね~。シスベットオリオンって言う私が召喚された国があるんだけどちょっとやり方が気に入らなくて私の側近と一緒に新たな自治区を作ったのがここの始まりよ~。」
「ってことは神官はもう800歳を軽く超えているわけですよね...。人間の寿命は現世でどんだけ頑張っても150歳だって...。」
「あら、今の寿命はそんなにも長いのかしら。私がこっちに来たのが2015年の夏のことよ。その時の女性の平均寿命は大体85歳くらいって言われていたのに。技術の進歩ってのはすごいねぇ。でもね陽介、召喚者ってのは不思議で不老不死なの。まあそりゃ殺されれば死ぬけど寿命ってものはまあまず無いわね...。」
「ではマリアーノ様、ハピダルはなぜそんなに長生きできたのでしょうか。あの人は転生者ですし寿命はとっくに過ぎて...。」
「私も詳しいことは分からないんだけど、聞いたことのある話だと魂がどうとかこうとか言ってたような気がするような...。まあ春香ちゃんは寿命とは無縁の召喚者だけどねぇ~。」
「まあこっちの世界にいる間は...ですかね。」
春香の言葉の後に一瞬の沈黙があったが、柊が陽介の顔に近づいていき、口を開いた。
「一つ言いたいことがあるんで言わせてもらっていいですか?あの陽介なんだけど、なんでであったばっかの時は“碧依”って呼んでたのに今は“柊”なの?ねぇ、私もしかして避けられてる?私なんか避けられるようなことした?ねぇなんで?」
「え、あ、あの...。特に理由はないんですけどちょっと馴れ馴れしくしすぎたかな~とか思ったり...。別に避けてるとかそういうのじゃなくて...。なんて言うか...。」
「あぁもう本当にはっきりしない男とか無理なんですけど。あんた戦士でしょ?だったらもっと男らしくシャキッとしてなさい。それと、名前呼び。別にいやなわけじゃないんだから...。」
「なんだ、ツンデレかよ...。」
沈黙で凍りかけた場に笑いが起こり少し暖かさが戻ったように感じられる。
この場はこれで解散となったがここにいたほとんどがある発言に疑問を抱いていた。
“こっちの世界にいる間は”
このフレーズが気がかりでしかなかった。
春香はマリアーノとともに精神系の術式獲得のために郊外に向かって歩いていた。。
「春香ちゃんは前言っていた通り現世に戻りたいってのが最後でいいのよね...。」
「最終目標はそれで...。でも仮に無理でも実体をもって過去に飛んでみたい。マリアーノ様がやった過去をただただ俯瞰するって言うのだけじゃない。当事者としてじゃなくていい。第三者としてでも過去に戻ってみたいんです。」
「でも春香ちゃんがこっちに来てからもう5年以上の月日が流れているわけだし、もし戻れたとしても時代の流れとか色々あるしさ...。やっぱり私としては残ってほしいし、ずっとそばにいてほしいって言うのが願いかなって思うの。もちろん夢や希望って言うのは応援もするし協力する。でも私個人の意見としては現世に戻るのはリスクもあるし私もまだ到達したことのない領域なのよ...。」
「私の中で現世に戻ることだけがすべてではないんです。自分の過去に第三者としてこの体をもってして現れて過去の自分に干渉できれば、少しでも過去を変えられればそれでいいんです。あの日に戻って過去を変えたいんです。」
「もしそうなると理論的にはこの世界からあなたは消滅する。過去に干渉して過去を変えて、ここで学んだ貴女の全てや思い出は完全に消え去ることになるわ。言わばもう一人のあなたの完全消滅。でも過去に干渉できてもそこで矛盾が発生すればその世界から消滅することになる。貴女がどういう選択をするかは知らないけれどまずは術式の基本的なところからだわ。」
ご覧いただきありがとうございます。
こちらの作品は不定期更新となっております。
また作者の語彙力のなさなど思うところはたくさんあるかもしれませんが、温かく見守っていただけると幸いです。
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今後ともよろしくお願いします。




