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転生魔術師の覇道譚  作者: 蒼翔ユウキ
第二章~インテグラリッシュ王国編~
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第40話~決着~

 「覚悟を決めたか...。ならば正々堂々と一対一でケリをつけようじゃないか。」

 「フィールド、か...。どんな条件でも関係ねぇ。俺はお前を倒して道を切り拓く。俺の経験の糧になれることを喜びな。」

 「貴様の経験の糧だと?妾を見縊るなよ...。インテグラリッシュ王国の神官となった時に攻撃の能力は確かに落ちた。だが妾はマリアーノのように完全に戦闘に向かなくなったわけじゃあない。妾の能力は先天的なものではなく努力によって身に付けた後天的なものだ。召喚者で最初から魔術に長けていた彼女は攻撃能力が低下したが妾は違うってことをその小さい脳みその片隅にでも入れておけ...。」

 「決して見縊ってなどいない。ただ同系統で且つ上位互換的な存在との対決は初めてでな...。ちょっと身震いしていただけさ。でもこれが俺の力を証明するための大きなチャンスなんだ。俺一人でも十分に戦えることはアンドロメダ皇国との戦いでも見せられたはず...。でもまた訪れる災劇。戦力を失うことを決めてもなお戦うことを止められなかった春香さんが安心してその先の道に進むためにもここは俺が何とかしなければならない。死んだ仲間のためにも俺は...。」

 「仲間のため、春香のため...か。きっと出会い方が違えば良き友になれたかもな...。だがそんなことは関係ねぇ...。光電光線(ライトニングビーム)。って吸収した...だと...?」

 「あぁ。同じ光の魔術を扱う者として一度やってみたかったんだ。でもこんなにうまく吸い込めるなんて思ってもなかったぜ。自分で発生させるよりも強い火力をもつ光エネルギー。有効活用させてもらうぜ。」

 「だがそれがどうした。妾の光で作ったものはそんな剣ではないか。それに魔術生成主はそれに対して耐性をもつことも知らんのか。貴様のためにもこの妾が全身で受け止めてやる。だから早く向かってこい。」

 「この光電の剣はお前の光エネルギーを俺のと合成して生成してる。火力はいつもの倍近くある。」

 「そんなことは関係ねぇ。年長者として貴様と全力で全身でぶつかり合いたいだけさ。」

 「何が言いたいかわかんねぇけどしっかり全部受け止めろよ。」


 すると陽介はハピダルに斬りかかった。

 何度も何度も連続で絶え間なく斬り続ける陽介にそれを全て受け止めるハピダルの姿があった。

 「貴様の能力はこんなもんか佐藤陽介。ずっと斬りかかってきてるが何も感じんぞ貴様の攻撃には。」

 「うるせぇッ。まだッ。こんなもんじゃねぇ。」


 「貴様はただ攻撃をすればいいと思っていないか?春香の戦術論。貴様はこれをあの修業期間で学んだんじゃないのか?ただレパートリーもなく放ち続ける攻撃には何の恐怖も感じない。この戦いで貴様に残るものは何なんだ。ただただ斬りかかるだけじゃ貴様が成長することはない。マリアーノから貴様の存在について聞いたときに少し貴様に可能性を感じた。双方技術者で能力は瞬間移動と光魔術。でもまだまだ何も知らない無知の原石だって聞いていた。妾の後継者になるような男が現れたと思って期待した。そしてあの日、マリアーノから頭を下げてお願いされたんだ。『うちの子に稽古をつけてやってくれ』ってな。戦友の頼みを簡単に断れるわけでもなかったから春香に稽古をつけるよう頼んだんだ。ただ妾は貴様を敵対する可能性がある以上、ある程度までの成長に留めておくよう春香に言った。ただ秘密迷宮が崩壊したことを知って妾は貴様を手放すべきではないとも思ったんだが帰してしまった。しかも機密情報を持っていかれないようにと貴様にかけていた術式も解かれた。そしてアンドロメダ皇国との戦いのときに春香までもが召喚者特有の洗脳もマリアーノに解かれた。手に入れたいもの、大切なものを失ったのだ。ならば復讐するしかないだろ。妾は何も間違ったことはしておらん。妾は妾の目的の為ならば何を犠牲にしても構わない。どんな境遇であろうと手段は選ばない。」

 「お前が俺にどんなことを思ってどんな心情なのかってことはよくわかった。でも俺にも俺の正義ってもんがあるんだよ。俺の攻撃を全て受け止めるってことは死ぬ覚悟ができてるってことでいいんだよな...。」

 「あぁ。もちろん覚悟はできている。一度は妾と貴様を重ねた。いや一度どころではない。何度でもその姿を重ね合わせた。そうした以上貴様にはもっと成長してほしいとも微かながら思っていたりもする。だから今持てる全ての力を妾にぶつけてくるといい。その中で、漢らしく全身でぶつかり合おうじゃないか。」

 「それなら容赦はしないぞ。死んだ方が負けだ。この外でみんな待ってる。すぐに決着をつけようじゃないか。光撃砲撃(ライトニングバスター)。」

 「そうだ。その攻撃だ。でもまだまだだ。貴様の全力はそんなもんか。」

 「いや、俺にはまだ“あれ”がある。秘密迷宮でフロストウィングを倒し、アンドロメダ皇国との戦いでは皇雄一を倒した“あれ”が。」

 「貴様がどんな魔術を隠してようが妾には関係ない。そのあれとやらを早く味わってみたいもんだな。」


 ー 光太刀砲撃を絡めたコンボでハピダルを倒すのが有効打だろうけどまだ少し時間がかかりそうだな。それまで何とかエネルギー消費を抑えて最大限までエネルギーを溜められればいいがそれも時間の問題だよな...。


 陽介は最高火力の光太刀砲撃(バーストブレイズ)を放つための時間稼ぎをすることを決断したがハピダルは常に迫ってくるような状況だ。

 かといって決して逃げられるような状況ではなく、受け止めるとか言っておきながら陽介にどんどん迫ってきているような状況だ。

 結界の外からは何も見えないようになっており、外に残されたマリアーノらはただただその中の様子を想像することしかできなかった。


 「どうした佐藤陽介。もしかして消耗しているとでもいうのか。全く情けない奴だ。マリアーノもこんなやつに期待するのはもうやめた方がいいのかもな...。」

 「別に消耗してるわけじゃないさ。ただよ...お前堅過ぎるんだよ。何やっても傷一つすらつかねぇし何やっても疲れるのは俺だけ。もしかしてお前も俺の攻撃吸収してたりしないよな...。」

 「妾は吸収などしておらぬ。ただ貴様の攻撃を受け止めているだけだ。そのあれとやらはまだ出さないのか。」

 「まだだ。俺は教えてもらったことをきちんとやるタイプの人間だ。時間があるときは必ずだ。俺は春香さんが教えてくれた戦術論に従って動いてる。相手の弱点を見つけて確実に一撃で仕留める。何の考えもなしに剣を振って魔術を放ってってしてるとでも思ったのか?」

 「ならば教えてくれ。妾の弱点とやらを。」

 「首筋右辺り。左半身に比べて明らかに反応が鈍いのが右半身でその中でも顔周りの反応が飛びぬけて鈍い。そして恐らくお前は右目に何らかの傷を抱えている。ことあるごとに右目を隠すのはそんな理由だろう。」

 「貴様の言う通りだ。でもそれがどうした。弱点が分かったところで最終的なところは力の差。どちらの魔術が上かですべてが決まる。そうじゃないのか?」

 「確かにそうだよな...。けど一撃で仕留めるになその弱点を狙わないわけない。手順に沿って、時間をかけてでも確実に勝てるようなフィールドを自らの手で展開していく。春香さんが教えてくてた戦の基本だ。我々のような戦いは負けが死に直結する文字通りの絶対に負けられない戦い。その中で何を選択するかはタイミング一つの誤差すらも許されないもの。」

 そう言うと結界内一帯に電流が走った。

 完全に電気を纏った空間が出来上がった。

 「見ろ。これは俺が飛び回ることで起こった静電気を能力で雷ほどの火力まで威力を増幅させたものだ。剣をひたすら振ってた理由もこれだ。俺だけの電気のフィールドをここに作った。お前を一撃で葬るためのフィールドをな。」

 「ハハッ...。これは参ったな。来い佐藤陽介。お前の最強を妾が受け止めてやる。今までで一番のやつを見せてみろ。」

 「あぁ、やってやるよ...。光の神よ、我が力にあらゆる御加護を。この戦いを、この関係をここで終わらせる。全てをっ。光太刀砲撃(バーストブレイズ)・改。」


 ー 見える。見える。魔術の軌道が。ただ佐藤陽介、貴様の作り上げたフィールドでできた静電気で妾の体が動かないじゃないか。これじゃあ受け止めるどころか避けれないじゃないか。どんどん近づいてくる。最後に気合で魔術を出したくても出ない。もうダメだ...。


 「さらばだ、アブドゥル=ハピダル。」


 そう言い残すと陽介はハピダルの心臓を光電の剣で一刺し。

 ハピダルはここに絶命した。


 結界が解かれたそこには今か今かと待っていた一向がいた。

 陽介を見るや否や皆飛び込んで抱き着きに行った。


 皆が一斉に喋りかけるから何言っているかは判別できなかったが、それぞれが陽介に報いの言葉をかけているのだけはよくわかった。

ご覧いただきありがとうございます。

こちらの作品は不定期更新となっております。

また作者の語彙力のなさなど思うところはたくさんあるかもしれませんが、温かく見守っていただけると幸いです。

また、本作品はTwitterでの投稿告知を行っておりますので是非「転生魔術師の覇道譚」(@tenseimajutsusi)で検索していただけると助かります。

今後ともよろしくお願いします。

次話でインテグラリッシュ王国編完結となりますのでお楽しみに。

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