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柊高校物語  作者: 萌葱
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どうしたの?

出来るかも? の水曜up行けました。

ただ、この話次の話とワンセットになっているので、可能なら今日中、間に合わなくても今週中にはもう1話頑張りたいです。

 月に1度の定期テスト、最後に埋めた現国の答案には不安しかなかったけど、終わりは終わり! 開放感に大きく伸びをしてると

「先輩! ソフト持って来ました」

 同じくテストを終わらせたのであろう楓君が入り口から私を呼んだ。

「あら? 優穂は瀬文君と約束?」

「って程じゃないけど、ゲームの交換」

「なら、私は先帰るわ、今日は奏も居ないし、新刊が入荷するの」

「うん、またね! 楓君外のソファーで良い?」

「はい!」


「ごめん、遅くなっちゃったね……鞄持って出れば良かったよ」

 すぐのつもりだったから荷物も何もそのままで教室を出て、気がつけば30分くらい経ってたのに慌てて教室に戻ると

「あれ? 加賀? どうしたの?」

 とっくに帰ってると思ってた加賀がまだ座ってる

「お前か……何でもねぇ」

 私を見て少し気まずげな顔をして、席を立って出て行こうとするけど、何となくらしくないのを感じる。

 横を通り過ぎようとして触れた腕に

「あつ! 加賀! 熱あるでしょ!」

「大声あげんな、大丈夫だって」

「調子悪かったから大人しく座ってたんでしょ? 言ってくれたら良かったのに、私だって面倒見てもらったじゃない、連絡役も任せてよ」

「それをされたくなかったんだ……ま、良い、出るぞ、そろそろ流石に鍵しめにくんだろ」

「送るよ、でも、連絡して欲しくないって、まさか留守なの?」

「先輩、鞄ありました?……って、加賀先輩! まだ居たんですか?」

 私が遅いのに痺れを切らした様子の楓君がドアを開けて

「楓、お前まで……」

「先輩、なんか顔赤くないですか? 目もなんか熱っぽいって言うか……」

「楠よりも鋭いでやんの、大丈夫だ、帰る……っ!」

 サクサク歩こうとしてるんだろうけど、どうも危なっかしくてその腕をギュッて両腕で囲む

「鞄くらい持ちますよ」

 逆の手からは楓君が鞄をむしり? 受け? 取ってて……ナイス!

「お前ら……」

「ありがとう楓君、加賀送ってくるから鞄貸して」

「何言ってるんですか、僕も行きますよ、先輩方にはお世話になってますから」

「うーん、ごめん、じゃお願いして良い?」

「勝手に決めんな」

 声に苛立ちは感じたけれど、いつもほどの力はその瞳にはなく、でも、睨もうとしてるんだろうなって感じる……全く強情だ。

「あのね、塾に頼んで親御さんに緊急の連絡してもらうのと、私達と帰るのとどっちが良い?」

 そこまで言ってやっと、降参ってしてくれた。


 自転車は無理だって自覚はあったらしく、電車だと3駅、その間に事情は分かった。

 ご両親が結婚記念の旅行に行ってるんだとか、とは言えどちらも出張が多く、そんな生活に慣れてる彼はそれなりに身の回りのことは出来るそうで悠々自適に暮らしてたらしい……3日目までは。

 金曜日の夜、翌日は塾のテストがあるとはいえ朝はゆっくりだから、本人曰く油断、映画に没頭した挙句の寝落ち……言いたい言葉はあったけど、本人が自覚アリアリだから、そこは触れないことにした。


 駅から歩いて10分程、中々に大きなコンクリート外壁のモダンなお家の前でここだ、って

「図々しいかもだけど、流石にここで放置は出来ないから入れて欲しい」

「観念してる、世話になるが悪い……入ってくれ」

 家の前で揉めなかったのは有り難かったけど、玄関に入るなり、がくりと膝を落とすから焦ってしまう、意識はかろうじて有るけれど、フラフラしてるのを支えつつ、加賀の部屋へ向かう。

 入り口までは手伝ったけど、男子の自室だし後は寝かせるだけですって、楓くんが言ってくれたから、私はリビングに向かうと、電話台の近くに薬箱を見つけホッとした。

 中には風邪薬と体温計も揃っていてほんと良かった、って。


「先輩、薬飲んだら寝ましたよ、体温は38.0でした」

「ありがとう、ごめんね、巻き込んで……ただ、私おかゆも作ってるし、せめて夜の薬迄はここに居たいんだ、楓君道わかるようなら先に」

「帰りませんよ、何考えてるんですか? 風邪っぴきとはいえ、加賀先輩1人の家に優穂先輩置いてなんて帰れるわけ無いです」

 ……キッパリと言われて、確かに短慮だったかも? 本当に楓君はしっかりしてて、ちょっと前まで中学生だったのにってびっくりしてしまう、身長も伸びて、昔は私と同じくらいだったのに最近は越されてしまった。

「僕がいて良かったんですよ、先輩1人で来ようとしてましたよね、ダメですよ? 加賀先輩がご両親の留守中に女の子連れ込んだとか噂なっちゃいます」

「あー、そーゆのも有るか、厄介だなー、私こんなんだし、さっと出入りしたら後輩男子にまからないかな?」

「まかりません、先輩は女の子ですよ……全くもう」

 女の子のはずの私よりよほど長いまつ毛を震わせ、桜色の指先をギュッと握り込む楓君、でもそれを指摘したらもっと怒らせそうで、あえて口はつぐむことにした。


ここまでお付き合いいただきありがとうございます。

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