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柊高校物語  作者: 萌葱
13/61

どうしちゃったんだろう?

金曜日、なんとかなりました……良かった。

次作は取りあえず月曜日で大丈夫かなと思います、ただ、夜になるやもしれません……頑張ります。

小説冒頭に表示されるあらすじを少し整えました……タイトルが超難産だったのですが、あらすじも中々に苦手で有ります。

本屋さんで、あ、これ読んでみようって思わせるあの感じ……「感じ」は判るのですが……実行は……。

ともあれ、ここまでお付き合いありがとうございます。

「あ、楓君! これこの前のデータ、ありがとね、面白かった!」

「良かったで……」

 ん? セーブデータを僕の手のひらに落とす時に、ふと触れた指先がやけに熱く感じた。

 先輩の指先はいつも割と冷やっとしてるのにちょっと不思議で……思わずまじまじとその瞳を見つめてしまう

「もしかして……熱、有りませんか?」

「!?」

 僕の言葉に先輩は、飛び退くように僕から離れ、額に手を当てると

「うわ! まずい、そうかも! ごめん! 楓君、手洗いうがいしっかりして!! セーブデータ(それ)も消毒しておいて」

 少しいつもよりかすれて感じる声でそんなことを言いながら、逃げるように教室に入ってしまう。

 いつもならもっとお話も出来るのにって物足りない気持ちと、なにより逃げるように教室に入ってしまったけど、あのまま授業を受けるつもりなのかって心配で……

「よ! 楓、楠待ちか?」

「加賀先輩!」

 


「大丈夫だよ! 楓君から急いで離れただけで、このまま受ける気なんて無かったよ、ひとりで帰れるって」

「馬鹿言うな、結構熱高いぞ? お前」

 僕の話を聞くなり、先輩は教室に飛び込み、そのまま先輩を引っ張り出してきた。

「楓、お前に移ったら洒落にならねーし、さっさと教室行っとけ、この強情なのは連れ帰る」

「強情って! それにうちの親は……」

「知ってる、栗田の所でいーだろ?」

「なんでそれ知って……っ」

 言いたいことはたくさん有りそうだったけど優穂先輩もこちらを見ると口元をハンカチで隠し離れようと歩き出すから、僕を心配してくれてるんだって、判るけれど、胸が痛い。

 こんな時、1年の違いは凄く大きくて……。

 早く行けって言われたのに、ぼそぼそと言い合いながら歩く先輩たちの背中を見つめてしまう。

 せめて高校生になれたなら、もう少しこの距離は縮まるのかな?


「この前はごめんね? 風邪うつらなかった?」

 先輩はあれから1回塾を休んだけど、その次の時は元気な顔を見せてくれた。

 特にやりとりするソフトやデータとかはなかったけれど、早めに来てここで僕を待ってくれたみたいなのが、嬉しいと思う。

「全く問題ありません、それにまだ2学期ですよ? 受験はもう少し先ですし、仮に移っても間に合います」

「そうは言ってもね、私ももう少し気をつけないと駄目だね、熱いって言われるまで全然自覚無かったんだよ、言われた途端なんかふわふわしちゃって」

「無事に帰れましたか?」

「うん、加賀がね、最寄り駅まで送ってくれた、うちこーゆー時あんまり親動けないんだけど、アイツ何故か私の緊急連絡先まで知ってて」

「……そうですか」

 その役目は、もし僕が同学年だったら、絶対に譲らなかった、先に先輩の不調に気がついたのは、僕だったのに。

「どうした? 気分悪い? まさか今頃?」

 慌てたように僕を見つめて、ひやりとした指先が額に触れる、前の渚ちゃんと先輩との仲直りの時もそうだったけど、先輩は僕に触れるのに全くためらいがない、実際のところ学年の差は1年だけど、誕生日とかで考えれば違いはそこまで大きくない……なのに

「大丈夫です、先輩は心配しすぎです」

「そう? なら良いけど」 

 僕は、どうしちゃったんだろう?

 今は週に何回かは先輩と会えるし、話すことも出来る、渚ちゃんと仲直りしてくれたから週末一緒に遊ぶこともあるし、この前なんて先輩の家で先輩の手料理なんて食べてしまった。

 なのに、こんな時凄く、たりないって、寂しいって思ってしまうんだ。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

もどかしさや戸惑い……そんな心情が表せていると良いのですが。

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