ごめんね
なんとか月曜日up出来ました。
明日から午前中にpcの前に居られなくなってしまうため、今週は水曜日と金曜日のup目指して推敲頑張ります。
「優穂ちゃんに嫌われたって、思って、みんなからあの時距離をおいた方が良いって言われて、気がついたら席まで離れてて……私、自分の周りで起こってること良く判ってなくて、優穂ちゃんが離れていくのに勝手にショックを受けてて」
一緒だ、私も嫌われたって思って、離れていった渚を其の儘にしていた……
「ごめんね、私が臆病だった、嫌いじゃないよ? ずっと一緒にってそういう付き合いはしたこと無いし、私にはそう言う、女の子っぽいの分からなかったんだけど、渚は好きだし、一緒にいて楽しいって思ってたよ、ただ、私のこと、もう嫌いになったのかなって思ったから……」
「優穂ちゃんが居なくて、寂しかった、他の人はいっぱいいたけど、足りなくて、ずっと一緒にとか、もう我が儘言わないから、他の子達にももう変なことしないでって、私が優穂ちゃんを守るから!」
「……渚が守ってくれるの? 私を?」
私の手を握りしめる指先は白く細く、涙に濡れた頬は繊細な陶器みたいで、手荒に扱えば壊れてしまいそうに見えるのに真面目にそんな事を言ってくれる
「うん、だから、もう一度お友達になってくれる?」
泣きすぎて少し腫れぼったい瞳に鼻の頭も真っ赤、でもそんな事を全く気にせず、瞳には私だけを映して、固唾を呑むようにして私の答えを待ってくれている……本当に何をやってたんだろうと思う。
こんな風に気持ちを寄せてくれてたのに、ずっと逃げて……
「私も、戻りたい、嬉しいよ渚」
答えたら、感極まったように、両手を伸ばしてきて……抱きつかれた
「何か倒錯を感じる」
私の隣でぼそりと余計なことを呟く加賀
「うるさい…………でも、ありがと」
「嵌めて悪かったな」
「ううん、そうしてくれなかったら動けなかったと思う」
「……怒ってねぇの?」
ちょっと弱気なその声になんだろ? って顔を上げれば、珍しく不安げな加賀が居て驚いた。
「そんな訳ないよ……感謝してる」
怒るわけ無いよって答えたら、ホッとしたように笑ってくれた。
「盗み聞きしてごめんなさい、本当に」
楓君が私の前まで来て、頭を下げるけれど、私はそれよりも気になることがあった
「受験生が何やってるの」
「あ、いや、加賀先輩はちゃんと相談してくれたんです、受験の前と後どっちが良い? って、でも、勝算有るなら前が良いって望みました、その方が憂いなく頑張れるかなって」
形の良い眉をしょんぼりと下げて、私を見る姿は萎れた子犬そのもので……。
あぁ、この子にもこんなに心配掛けてたんだって、私はやっぱり鈍すぎたって、気付いた。
本当は怒られるべきは私だ。
だけど、楓君は私の言葉に怒りもせず、怒ってますか? なんて、オロオロと所在なさげにこちらを見つめてくれていてくれるから
「せっ! 先輩!?」
感謝と謝罪と最大限の気持ちが伝わればいいと、目の前の体をぎゅっと抱きしめた
「ずっと、心配してくれたんだよね、本当にごめん、情けない先輩でごめんね?」
「健全な男子中学生に抱きつくな、捕まるぞ」
そしたら、加賀にベリッと剥がされた
「そ! そんな不純な気持ちとかじゃない! 純粋に感謝を!」
「言葉くらいにしとけよ、お前は!」
「ふふっ、楓ったら顔真っ赤よ? 大丈夫?」」
加賀にがうっと叱られて、渚はやっといつもの微笑みを浮かべてくれて、楓君は私の力が強くて苦しくなっちゃったのか、確かに赤い顔して手のひらで首元を仰いでいて……平和な光景に、私はほっと息をついた
渚とのことがあってからずっと、楽しいとか嬉しいとか心から笑った事も有ったとは思うんだけど、それでも、胸の奥に沈んだひとつの石みたいなものあって……重くて苦しかった。
だけど久しぶりにそれが無くなり見上げた空は雲ひとつ無く澄み切っていて、ああ、本当に色々終わったんだなって、感じさせてくれた。
ここまで読んで頂きありがとうございました。




