表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/21

2-1 領地での生活

学園に入るのを辞める事を決意した私は、

そのまま体調が優れない振りをして、


飲み物と少しの果実以外は一切口に入れず、

領地での療養を希望した。


母親は、顔が蒼白になり、

母親の方が体調が悪いのではと思うぐらい、

心配をかけてしまったが、

私が断罪されて追放されると、

それ以上の負担がかかると思い、

心を鬼にして、療養を訴えた。


最初は学園に行かない事を、

渋い顔をしていた父親も、王と話がついたらしく、

療養する事を許可してくれた。


そして、領地を訪れ、

最初の2か月はベッドで本を読みながら、

おとなしく過ごしていた。


どうやら、好み、立ち振る舞いなど、

ベースはリリアーナのまま、

そこに、日本の知識が加わっただけなので、

周りの誰もが不審がる事はなく、

元々の知識や教養が一切失われてない事に、

ほっとする。


試しにピアノを弾いてみると、

日本では指一本でポンポンと鍵盤をたたく

ぐらいだったのが、

楽譜を見ただけで、すらすら演奏できるのは、

感動ものだった。


世話係の侍女達はいい人ばかりだし、

敬意を払い、勤勉に働いてくれている。


はあ、本当にボイコットして良かった~


しかし、美味しい物を食べ、のんびりしながらも、

どこか満たされないものがある。


前世は、生活の為にせっせと働いていたし、

今世は、お妃教育で大変だったし、

暇なのに慣れてないのよね・・・


私って貧乏性?(公爵家なのでお金はあるけど)


「どうされました?」


「いいえ、少し気分転換したいなと思って」


「でしたら、街へ出かけられますか?」


「あら、いいの?」


「お屋敷ばかりだと、気も塞がりがちになると思います、

 違う景色をご覧になるのも、いいかと思いますが」


「そうね」


思いがけない侍女の提案に、頷いて、

街に行く準備をするように命じた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ