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「お疲れ様でございます、お嬢様、
湯あみの用意ができております」
「ええ、ありがとう」
パーティを盛況で終え、
他の侍女に、パーティの出席者の確認と、
礼状の準備を指示しながら、バスタブに向かう。
普段は花のエキスを入れたり、
ハーブを入れたりするが、
疲れている時は、何も入れない。
侍女に手伝われながらバスタブに入る、
はあ・・・流石に疲れたわ・・・
侍女が髪を洗う。
この時が至福の時、全てから解放される・・・
そうして、お風呂を楽しんだ後、寝室へ向かう。
「お嬢様、学園の入学許可書が届いています」
「ありがとう」
そう言って、ペーパーナイフで開けられた
手紙を受け取る。
この国では16歳から18歳まで、貴族の子息、令嬢は
学園に通う事になっている。
私は学園で学ぶ内容は全て習得済みの為、
本当は行かなくてもいいが、
いずれ婚約者になるであろう王子が、
学園に通う為、私も入学する事が決められていた。
手紙を開け、文字を読もうとした瞬間、
ぐらんと体が揺れた。
「お嬢様?」
侍女の声がする、でもおかしいわ、
すごく遠くから聞こえるような気がするんだけど・・・
「お嬢様!!」
侍女の慌てた声を聴いた時は、私は床に倒れていた。