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旅中記  作者: 日月 零
2/3

初っ端から…


 さぁいよいよ始まりました、神戸遠足!


 お天気にも恵まれ、電車が三ノ宮駅に近づくほど自然と気分は高揚します。私の珍道中は早くもここから始まりました。

 

 快速急行が御影駅を発車すると、「次は〜三ノ宮〜三ノ宮です」とのアナウンス。私はいそいそと席を立ちました。が、一向に電車が止まる気配がありません。なにやら視線も感じます。


 ふと扉の上の路線図に目をやると、なんということでしょう。先ほど出発した御影駅と阪神三ノ宮駅との間には、まだ5,6駅もあるではありませんか。通りで誰も席を立たない訳です。

 神戸初心者をいきなり露呈してしまった私は、路線図を見るフリをしてその場をやり過ごしたのでした。


 数分後、電車はついに目的地へ。


 革新的なホームドアに感動しながら(バーが上から降りてくるタイプでした)改札を抜け、集合場所であるJRの駅に向かいます。この行程はさすがの私も、一回スーパーに迷い込んだくらいで難なくクリアできました。


 駅前で点呼を受け、12時迄にメリケンパークに集合との指示を受け、解散。


 私と友人、無計画な二人の神戸散歩の始まりです。


 ひとまず、電車のポスターで見た「ミイラ展」に行こう、と神戸市立博物館を検索。ここでもさっそくハプニングが起こります。

 アクセスに「ポートライナー線 三ノ宮駅から徒歩10分」と記載されているのを、「ポートターミナル駅」が最寄りだと勘違いした私は、そのまま歩けばよかったものをわざわざポートライナー線に乗ってしまったのです。

 ポートライナー線とは、神戸三ノ宮駅と空港とを結ぶ無人運転のモノレールで、ビルや高架の間を縫って走る、とても魅力的な移動手段です。

 

 ちょっとしたアトラクション気分で二駅の旅を楽しみ、目的地とは何の関係もない駅に降り立った私達。「ポートターミナル駅」というだけあって、ガッツリ埠頭の真ん中に降ろされたため、間違いに気づくまでそう長くはかかりませんでした。

 コンテナが船から降ろされトラックに積まれていく工程を眺めながら、しばし呆然。鮮やかに重機を操り、積荷を次々と運び出してゆく様は見事なものでした。


 伝家の宝刀、GPSを使った私達。案外、20分歩けば博物館に着くと分かり一安心です。この回り道のお陰で、重厚な石造りの税関や、安藤忠雄氏の寄贈である「こども本の家」も見られたので、結果オーライでした。


 余計な210円と10分を掛けながらも、それに値する景色を楽しみながら目的地へと辿り着いたのでした。


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