64話 アニメの展開
5歳の女の子ミヨは保育園で友達――レイナ、ハナ――と話をしていた。
アニメの話になる。
しかし、ミヨとレイナが話をするが、ハナが乗ってこない。
ミヨはハナに聞いた。
「ハナちゃんは『プリ○ュア』みてないの?」
「うん……」
ハナは頷いた。
「わたし、にがてなの……」
「そうなんだ」
(皆、同じものが好きなわけじゃないのよね。当たり前だけれど……)
そうミヨが思っていると、ハナは続けた。
「『プリ○ュア』って、てきとたたかうでしょ?」
「うん」
『プリ○ュア』とは敵と戦う少女のアニメである。
ハナは困ったような表情で言った。
「プリ○ュアがてきに、ちゃんとかてるか、わからないから……
わたし、『プリ○ュア』みるの、こわいんだ」
「!?」
ミヨはショックを受けた。
(プリ○ュアか敵か。
どっちが勝つか、分からない……?)
ミヨは思った。
(そうか……私は当然『物語的に主人公が勝つ』って、分かっているけれど。
子どもはまだ『物語経験が浅い』から、主人公が勝つか、敵が勝つか、分からないんだ!!)
これは大人には分からない感覚……
ミヨは感動した。
すると、
「ハナちゃん、『プリ○ュア』はこわくないよ、だいじょうぶだよ」
レイナがハナに優しく言った。
「プリ○ュアがてきにまけるわけないもん」
そのレイナのどこか誇らしげな調子に、
(『物語展開的にプリ○ュアは負けない』じゃなくて。
『プリ○ュアは強いから負けない』とレイナちゃんは思っているのかな……)
心の中で、
(……子どもって可愛い……)
いつものように思うミヨだった。




