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48話 漫画
5歳の男の子シュンがリビングに入ると、シュンの父がソファーで漫画を読んでいた。
息子の視線に気付くと、
「シュン。
マオくんに借りた漫画、借りてるぞ」
「うん」
父は漫画に目を戻しつつ、
「面白いなあ、これ……。
シュン、もう読んだか?」
「まだ……」
とシュンは自信なげに言った。
「じ、よむのたいへんだから」
「字を読む練習になるぞ」
と父は呑気に言ったがシュンは内心思っていた……
(俺は漫画を読むのが面倒くさいんだなあ……)
何故読むのが面倒なのか? と考えてみると……
(漫画とは、絵も、字も、両方読む必要がある。
……のが面倒くさくて敵わん)
字だったら字だけ。
絵だったら絵だけ。
読みたい(見たい)。
両方を交互に見ないといけないと思うと大変だ、と思ってしまう。
(ジジイだからか何事も面倒で敵わん)
と思った後シュンは思い直す。
(いや。『ジジイ』関係ないやも知れん)
『俺』が極度の面倒くさがりなのか……? とも考えてみる。
(よくわからん)
ゲームをするのも面倒くさいし、漫画を読むのも面倒くさい……。
少し後々が心配でもあるシュンだった。




