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2014年/短編まとめ

私達だって寂しいんです

作者: 文崎 美生

必死。


それは私達の生き方にピッタリな言葉だ。


いつだって必死になってる。


嫌われないように。


愛されるように。


必要とされるように。


偽りの笑顔を引っつけてでも。


表情筋はいつの間にか笑顔で固められるようになっていて。


泣き顔は誰にも見せない。


弱音も悪口も言わない。


自分では背負えないほどの問題だって一人で支えて抱え込む。


誰にも見えないようにして生きる。


大丈夫だよってまだ笑えるよって。


私はまだ大丈夫なんだよって。


自分で自分に言い聞かせて必死に生きていた。


なのに、何でなのかな。


なんで君は私に優しくするのかな。


頑張るって言わなくていいんだって。


そんなこと誰もいってくれなかったんだよ。


なんで君はそんなに私に優しいんですか。


皆私を使い捨てるのに。


使い捨ての私を拾おうとしてくれる。


要らないよ。


そういって君の手を振り払ったとしても君は笑ってまた手を差し出すんだ。


そんな優しさがあったかくて同時に痛かったんだ。


私は君に何も返してあげられないから。


ねぇ、好きだよ。


届いていますか、私の言葉。


君の持つ闇は私よりも深くて痛い。


傍にいる証明のためならば私は何だってして見せよう。


ただ私を拾ってくれた君のために。


「無理しないで。頑張るや頑張れじゃなくて二人で頑張ろう」


それは君が私に渡した約束で。


だから私も君に約束をしよう。


「私は君の傍にいます」


私の生死も何もかもを君にあげるよ。


そうすれば私達は一緒だよ。


救ってくれた人へ。


私も君を救いたい。

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