この暗い苦しみの世界に生きるには、ひとすじの光さえあればいいのだから
この世界とはどういうものなのでしょう。
生きていること自体が苦しみであるとしか感じられない日々が長く続き、
束の間の喜びにひととき現実を忘れることはあっても、再び長く暗い闇の中へ入っていく。
それはまるで、一歩踏み出す毎に足の指の骨が一本ずつ折れていき、そのうちに足首が砕け、臑の骨が割れ、けれども歩き続けなければより大きな苦痛が訪れる、そんな、苦しみを常に抱えて、死ぬこともままならず、痛みに耐えるしかない。地獄のような「生」。
大声を上げても、誰の耳にも届かない。真っ暗で大きな、多くの人の姿があるはずなのに何も見えない、聞こえない、がらんどうな礼拝堂に、ひとりぽつんと取り残されて。
むしろ苦しみのない死こそが生きる苦しみを解放してくれる、そんな日を待ち続ける深閑とした廃墟の奥底で、もし、ただ一筋の光が、明るい光が、見えたとしたら、それはどれほど嬉しいことでしょう。
あなたの言葉は、僕にとっての、光です。この暗い苦しみに満ちた世界に差し込むひとすじの光明。その光跡は僕の目を照らして、絶望を希望に変える光です。その光の先には青空が広がっている。そこには明るく、澄み切ったあなたがいます。僕はあなたの言葉から生まれる清らかな輝きが好きです。
闇のようなこの世界を去る時、今までふたりで紡いだほんとうの言葉たちは、僕たちを確かに導いてくれるでしょう。ふたりの目指したあの清らかな世界へと。ふたりがそこでほんとうに生きるために。




