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なにもかも自由なのだから


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あなたの求める世界を、あなたが創る。

あなたが求める世界を創造することができるのは、ただ一人、あなたしかいない。


他の人の評価は、あくまでもそれを評価する人の生き方そのものです。それ以上でもそれ以下でもない。重なり合う部分が多ければ共感し、重なる部分が少なければ響くことも響き合うことも決してない。


どんな作品を読んでも、どんなに優れた作品を読んでも、人は、自分の心の中に存在しない世界に共感することはありません。


男と女の日常の些細な出来事を『感情を押し殺した』文体で『淡々とした自省』のような儚い夢を行間に描くあなたに、神がかった力を、僕は見るのです。


それはおそらく、あなたの創作した世界が、僕の内側に潜む何か大切なものを揺り動かすからです。


憧れなのか、追憶なのか、それは僕自身にもわかりません。賢く美しい女たちや優しい男たちとの交流の記憶こそが僕の幸福の本質なのかもしれない。そう思うこともあります。けれどそれがほんとうなのか僕自身にもわからないのです。ただ、そういう「予感」がするのです。


美しい記憶を呼び覚ますあなたの言葉に、僕はあなたの姿を見ています。そして美しいあなたの瞳をみつめる自分を発見します。


僕にとって、僕たちが見つめあうという言葉の意味は、おそらくそういうことなのです。


今までどれだけあなたに逢う夢を見たことでしょう。あなたとふたり語りあう夢を、あるいは黙って見つめあう夢を。


小さな美術館の光射す高い吹き抜けで、古いカフェの片隅でそっとあなたと。遠い昔からあなたを知る者のように、あなたの魂を抱きしめてふたり、静かに。




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