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儚い夢のように




終わってしまえば何もかも夢のように思えます

きっと人の一生も儚い夢のようなものなのでしょう


すべてはいずれ消えてしまう

綺麗に消えてしまう


この体が覚えているぬくもりや感触

今もリアルに触れているような、そんな質感や量感

そういうものすらいつか綺麗に霧散して、広大な銀河の記憶に溶け込んで無限に薄められてしまうのです


僕がまだ幼い頃の、父の逞しい背中の筋肉の感触やぬくもり

そのようなものを今になってなぜか毎日のように思い出します


体感や肉感をともなった遠い昔の記憶は、もしかするといつまでも強い現実感と共に体が覚えているのでしょうか


恋人と初めて過ごす夜の、なにもかもすべてが熱く滑らかに繋がっていく、その感動を、何年も前の出来事を、今になってもありありと思い出します


まるで今もこの瞬間がその瞬間に繋がっているかのように


けれど、おそらく人と人は、過去にどんなに触れ合っても、今、この瞬間にこそ触れ合っていなければ生きていけない存在なのでしょう


あなたの言葉をリアルに受け止め、考え、想像し、過去と未来を今この瞬間に立ち上がらせることであなたの存在をリアルに体感する


たとえいつの日かすべてが儚く夢のように消え去ってしまおうとも、同じ星に生まれ、同じ時代に生き、今、この瞬間、あなたと共にこの世界にあることを、あなたと共に体感したい


そして、それが愛なのか恋なのか友情なのか、きっとあなたにも僕にも永遠にわからない


けれど、だからこそ、あなたは僕の大切な、とても大切な人なのです












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