「同級生」
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あなたと私は同級生
過去のどこかで
きっと遙かな十七歳の時に
隣の席に座っていた
あなたと見つめ合った時間は至福で
その喜びだけが魂に刻まれて
他のことは全て忘れているのに
あなたと過ごした一瞬一瞬だけが
あなたと見つめ合った時の光だけが
あなたの美しい瞳の輝きだけが
今もこうして残っている
あなたの躰も私の躰も既に時空の遠くに消え去って
銀河の輝きの中に何かも消え果て
唯、あなたと見つめ合った記憶を
いつまでも思い出すことができない遠いあの日を
今も抱き合っていることすら忘れてしまって
互いに消えてしまった躰を求めて、言葉を抱きしめて
かつてふたり抱き合った温もりが蘇るよう祈りながら
すべての記憶を取り戻そうとふたりは
遠い、美しい記憶
ふたりは失った記憶を探して
美しい記憶をふたりの言葉で
いつまでも美しい光を
こうして……
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