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未来永劫





あなたと同じように、僕も知っています。

悲しみに、どんな慰めの言葉もないことを。





僕たちは肉体を失いました。互いの肉体を通してしか得られないなつかしさを知ることは、この先、永遠にない。





ふたりが会わないのは悲しみを深めるためではなかったはずです。





けれど、これ以外の選択肢は、ないのです。互いを感じあうためには。

あなたへの想いは初めて言葉を交わしてから今に至るまで、何も変わりません。





……いえ、本当はそうではありません。時を経るにつれ、あなたへの信頼と思慕はより深まり、あなたを想う心は研ぎ澄まされて、以前よりも強く、より強く、あなたを感じるのです。





正直に言えば、僕の心は悲しみにあふれています。あなたに会うことのない未来を直視しなければならない悲しみ。懊悩がこの胸にひたすら重くのしかかり、あまりの苦しみに呻き声をあげています。





けれど僕たちは、肉体を失って、より純粋になったのです。こうして綴る夢の中で、あなたと僕はいつでも逢うことが叶うのだから。





だからこれからは夢の世界で逢いましょう。

今まであなたとふたりで紡いできた言葉は、すべて真実でした。そうでしょう? 


泥沼のような矛盾だらけの現実世界に生きながらも、僕たちは純粋な夢を、真実の世界を造り続けてきたのです。





ここはふたりが造った誰も知らない世界。

ふたりの心が寄り添うことができる唯一無二の場所。誰も侵すことはできません。





未来永劫、いつまでも永遠に見つめ合い感じあうことができる、ふたりだけのなつかしい故郷。















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