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迷惑な噂


 3.




 ダニーがおれを補佐にするのではないかという噂は耳にとどいたが、そんなわけないのは、おれにはわかっていた。


 あの男はこのバーをカシワファミリーから任されているが、このバーにもとからいる男たちはコザックファミリーからの生き残りで、両者のあいだには、もとからみえない壁がある。ダニーはそれを壊さないし、へりくだって仲良しになろうともしていない。一方のもとからいる男たちにしてみれば、そういう態度のダニーが気にくわないが、こわくもある。


 その感覚はただしい。


 二人きりではなしていると、ダニーがここの男たちをだれも信用せず、バーも賭博場も、いつなくなってもいいと思いながらしきっているのを感じることが多い。

 ファミリーからは、ほかの指示をうけてこのバーに来て、片手間で賭博場をひらいているのではないかと思うが、くちにしないようにしている。


 これいじょう、あの男にみこまれるのはごめんだ。



 それなのに、変なうわさがたってしまい、しょうじき迷惑だった。



  「マックス、気をつけろよ」

 ダニーはおもしろそうに眉をあげて忠告してきた。


 いわれなくても、と思っていたらダニーがファミリーの会議によばれ留守にすると、当然のようにおれは「補佐だとか調子にのるなよ」と囲まれて、ゴミのつまれた路地につれこまれ、ぼこぼこにされたわけだ。




   そしてトッドに助けられたおれの状況は、まえよりクソに近づいた。






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