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A班(外)ファイル ― 門番は留守に鍵をあずける ―  作者: ぽすしち
(外)ファイル№03

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病室にドーナツと



  5.



 そうして事故の『負傷者』として病院に運ばれたおれをまっていたのは、いままで数回捕まったときにはありえなかった、刑事の数の多さだった。


 まず、髭面の白髪頭の男が、病室にドーナツをもってはいってきて、おれを見張っていた赤い髪の女としゃべりだした。説明のあいまにおれのことを目でさす女にいちおう、きいた。

「・・・あんたも警察官なのか?」

 あの看護師の恋人だからって、あそこに来たわけじゃなさそうだった。


「サリーナもおれも警察官だが、まあ、おれらは主に、ギャングとか売人とつきあってる。おまえさん、クスリはやってないみたいだから、あとは正直にはなしたほうがいいとおもうぞ」

 口ひげに砂糖をつけながら、白髪がわらい、サリーナに箱の中のドーナツをすすめた。

「けちな窃盗と暴行で何回か逮捕してるみたいだよ」

 ひとつをとりあげた女は、また目で、ベッドのおれをさす。

「ああ、じゃあ、酒場なんかで声をかけられたんだな?安い酒をちびちび飲んでるときに」

 白髪が同情するようなめをむけてきた。


「 おれじゃねえよ。じかに仕事を受けたのは。 ―― そういう酒場で、偶然いあわせたやつから、『こういう仕事をやらないか』って誘われたんだ」

 トッドをかばう義理はないが、面倒なのでそういった。




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