表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
A班(外)ファイル ― 門番は留守に鍵をあずける ―  作者: ぽすしち
(外)ファイル№12

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

127/168

射撃場から


 一階につくとホールのラウンジにある窓から、ゲイリーが外をながめ、ショーンが暖炉に火をつけているところだった。

「犬はまだ動かない。ケンはここの見晴らし台に行ってる。とりあえず火をたいておけば煙突から入る気はうせるだろ」

「正面から車で突っ込むんじゃない?建物横の雑木林は木がまばらだし、徒歩でせめこむにしても雪が積もりすぎてるし」


 二人の意見にジュニアをおろして了承の手をあげてみせたジャンが、おれをみてから、ジョーに視線をうつした。

「おれたちのはなしはあとにまわそう。射撃場のほうから聞いておく」



 みんながしぜんと暖炉の前にあつまった。



 腕をくんだジョーがすぐに、コルボクだ、と先住民族の男の名をあげる。

「 ―― まあ、着いたときからこれからなにか起こるのはわかってたと言ってたが、昼ちかくになって『近づいてくるのも悪い精霊だ』っていいながら射撃場がある山からおりて、別荘の両側の林を確認してくると言い出した。 ウィルとおれもしかたがないから従うことにして、手分けでみまわったら、かなり建物からは距離はあるが、雑木林の中にスノーモービルが数台と自動小銃を用意した男たちを発見した。まだ時間に余裕があるらしく、煙草を吸ったり酒を飲んで時計を気にしてるところだった。コルボクは『もっと悪い精霊がくるまえに片付けた方がいい』といったが、おれがおしとどめた。理由はあとではなす。 とにかく、それだけ確認したところでまた雪がふってきそうになったんで、いちど射撃場の小屋にひきあげようってことになった。見張りに着いた男たちはおれたちが射撃場にでたあとで着いたんだろうから、おれたちはそのまま建物のそとにいるほうがいいかもしれないと思ってな。ただ、先におれだけもどったほうがよさそうだとウィルに言ったら、休憩小屋からの地下道が別荘につながってると教えられて、こうしてもどってきた。が、 ―― 」

 

 わかったからちょっとまて、とジャンが手を立てたとき、ケンがあらわれ、そろったじゃねえか、とソファにとびのるようにすわる。


「どうだった?」

「正面のほうがすこし数が多くて、ジャンの車と同じようなでかいのが三台くらいだな」

 ショーンに報告したケンは火のついた暖炉にめをむけた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ