プロローグ 6 運営困惑
私はインベントリーバックを装備した。すると、宝箱が消えて眼の前に白くて縦に長い長方形のドアみたいなものが現れた。
準備はできたかな?それじゃ僕の世界に君を案内するよ。さぁこの白いワープゲートに入ってみよう。
と、頭にの中に、流れたので私は迷わずに入った。すると、町並みを上から眺めたような場所についた。真ん中あたりに噴水があって、そして、噴水を中心に四方向に門があった。噴水からみて左手の方に市場みたいなのがあり、逆側に神殿みたいなのがある。中世の町並みで、とても鮮やかだった。異世界と、言われても納得できそうな世界感だ。小さい町だけど、そこそこ探索できそうな町並みだ。
ここが第1の町だよ。みんな最初はこの地に降り立つんだ。その後のことは自由。ダンジョンもぐってもいいし、装備を作って販売してもいい。君だけの人生を見つけてみてね。それじゃアディオス。
案内役が消えたあと、一瞬だけ視界が暗くなったと思うと、私はさっき見えた噴水の前に立っていた。ここが初期位置みたい。私はぐるっと見渡してみた。久しぶりに、こういったゲームをやるけど、この世界感はとても心地がよかった。まぁ私の今までのゲームが殺伐とした風景だったのもあり、とても新鮮だった。
そして、見回して気付いたが、結衣はまだ来てないらしい。せっかくログインしたのに待つのは馬鹿らしいので、私はゲームのチャットを開いた。最近のゲームは本体でフレンド登録していると、そのゲームでフレンド登録していなくても、指定した相手にチャットを送ることができる。その機能を使って、
「スライムダンジョン行く。」
と、だけ書いた。とはいえスライムのダンジョンの場所はわからないために、これから探さなければ行けないけど。早速私は近くにいる人に声を掛けた。
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運営ルーム
「おーーー。たった今。劣化スライムキングの討伐が確認されました。」
1人がパソコンを見ながら、歓声を上げた。その歓声を聞いた、他のスタッフ達も興味をもち、その歓声上げたスタッフに耳を傾けたり、そのスタッフのところによっていった。
「ついにか。2層開放のための鍵の一つ。サービス開始2週間か。………………ちょっとまて『劣化』だと?」
黙々と作業していた上司が聞き返した。
「はい。劣化です。」
先ほど歓声を上げたスタッフが、笑顔でかえした。それを聞いた他のスタッフもあることに気づき、驚いた声を上げた。
「ちょっとまて。劣化と戦えるのはチュートリアルだけのはず。しかもその前のスライム3体をノーダメかつ、30秒以内に倒すという条件付きのはずだ。間違えないよな?」
と、作業を止めて別のスタッフに聞いた。
「そうっすね。スライムの森EXの書をゲットするためのクエストにも出ないっすよ。そこは自分の担当だったんで覚えているっすよ。時間とダメージによって出現する魔物変わるようにしてて、一番難しいのは、劣化版のスライムキングでも入れとこうぜ。と、酒の勢いで作ったやつっす。まさか攻略されるとは思ってなかったすね。」
歓声を上げたスタッフの見ているパソコンに近づきその事を確認している若いスタッフがそう返した。
「まぁ攻略されたのはしょうがない。報酬は何だったかな?」
と、上司が聞くと、若いスタッフは自分の席に戻って資料をとり、
「ラックで変わる即死スキル、即死無効のアクセ、スライムの森EXへ挑戦するためのアイテム、そして二段階拡張終えたバックっすね。」
と、資料をもとにこたえた。
「ふむ。最初から即死と即死無効はいたいが。確定ではないし、よしとしよう。そのプレイヤーの動向は見守るものとして、この話は一旦終わりにしよう。それでは持ち場に戻ってくれ。」
と、上司が指示出した。皆興味は惹かれてるもののガマンしてそれぞれのパソコンに戻ったところで、
「あのー。こちらでもー劣化メガラットがー倒されそうですー。」
と、気の抜けた声で爆弾が投下された。