EX2話 スライムの森EXの書
スライムの森EXの書
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黒スライムには手を出してはいけない。そのような掟が出てから幾ばくのときが経った。その頃には人々は恐怖を忘れ、平和な日常が続いていた。そんな中このような野望も抱くものがいた。
「スライムの生態がわからん。ほんとにどうなっているのだ、これは?」
スライムの研究に励む男性が一人いた。最初は種類が豊富で、未だに解明されていないスライムについての生態に興味を抱いただけだった。だが、その興味は好奇心に変わり、やがて抑えが効かないものとなっていた。
今日もスライムの生態研究だ。男の研究所はいろんなスライムで埋め尽くされていた。どれも生け捕りにした物だ。男は器用に罠を作り、ガラスの瓶などに詰めて保管している。その当時もテイマーの魔物ならともかく、テイムされていない魔物を家で飼ったりするのは認められていなかった。
なぜなら、テイムされていない魔物は指示することができないためだ。。万が一のことが起きたとき、被害が生まれる。当たり前の理由だ。そして男にテイマーのスキルは無い。男にとって、ただただ好奇心でスライム狩りしているだけだった。
そして、事件は起こった。その日も生け捕りした、スライムで実験をしていたときに、ふと疑問思ったのか、スライム同士を合体させたらどうなるんだろう?ということだ。男は疑問に思うと、すぐに調べたくなるタイプだ。そして、その日のうちに早速実験を始めた。
スライム同士を鍋みたいなもので、混ぜてみた。するとさっきよりも強いスライムに進化した。男は楽しくなって、より強いものならどうなるかを興味もち始めた。
その後は簡単。まず、黒スライムの生け捕りを捕ることだ。そしてそれを元にいろんなスライムをいれて実験してみた
結果からいえば成功だ。ただそこにいたのは見覚えのない新しいスライムがいた。
虹スライムだ。その虹スライム男が調べようとしていると、虹スライムは早速仲間をよんだ。呼び出された7種はどれも今までに現れたことのないスライムだった。
男は興奮して、早速調べようとしていたが、そんなことは呼ばれた7種が待たない。すぐに、それぞれ適当に行動を始め男の研究所を壊し始めた。研究所がごみの山になるまでそうは時間がかからない。
それに、もう一度言うが男はテイマーではない。
あばれているスライムを落ち着けることなぞできない。やがて虹スライムは研究所を破壊し終わった街へと繰り出した。街では大騒ぎだ。男も精一杯の努力で出さないようにしたが無理だった。街は再び壊された。
最終的に虹スライムは近くにいた強力な冒険者に退治された。そして、男は迷惑をかけたとして街から追い出された。
こうして虹スライムを巡る事件は終了した。
スライムの森EXの書 完




