1章 26話 ボス変更より楽なEX
私は早速報告に戻る。二度目となれば慣れたものだ。少し探したが、外で庭掃除をしている。私が話しかけると、
「なんと倒してくれたのかい。あの憎きラットがしばかれるところ想像すると、胸がすく思いだよ。助かったさね。これがお礼だよ。」
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メインクエスト《メガラットの討伐》をクリアしました。
10000c獲得
報酬 《ラットの地下水道EXの書》を手に入れた。
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《ラット地下水道EXの書》
かつて起きた事件が書かれている謎の書。これを何処かに持っていけば…………
ラットの地下水道に行く際にこちらを所持していると、EXダンジョンへ挑戦できる。EXダンジョンでは、普通のダンジョンではゲットできないアイテムや、装備を手に入れることができる。その分、エネミーも通常ダンジョンより強い。
これは所持している人限定のため、パーティーを組んでも所持している人だけEXダンジョンに入ることができる。
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これで私は2つ目のEXの書だ。意外と簡単に回収できるね。まぁにゅいといっしょに攻略したからと、にゅいが実際に試して、特徴を教えてくれたのが助かった。私一人だとどれくらいかかるかわからなかったところだよ。まぁ負けるとは言ってないけど。
「これでラットの被害が無くなればいいさね。本当に助かったよ。そういえばこんな噂話聞いたんだが、ラットは全てマザーラットから生まれるらしいという。まぁ実際にいるとかわかっていない所詮噂話だけど、そんなはた迷惑なやつの噂を聞くだけでもイライラするさね。」
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メインクエスト《マザーラットの討伐》が発生しました。受注しますか?
YES ← NO
マザーラットの報告でクリア。
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もちろんYES。私はクエストを受けそのまま、にゅいとラット地下水道EXに潜った。流石に話できいていた通りだがメガラットが徘徊しているのはおかしいと思う。まぁスライムの森でもEXでは、黒スライム(スライムキング)が普通に徘徊してたけど。それだけ本来EXは難しいのかな。一周回ってそこまでできて初心者卒業といった難易度なのかな?
私がそんなこと考えていると、ふと何かを思い出したかの反応をして、
「伝え忘れていたけど、本来EXダンジョンって8人以上でレイドを組むらしいね。」
どおりで難しいわけだ。適正人数の半分をもいない。
そして、最後にボス部屋だ。さっきの2回と同じで、真ん中の地面に立つと試合開始だ。続々とどこに隠れていたのか私たちを取りかこむようにメガラットと普通のラットがでてきた。メガラットは2匹でラットは7匹。真正面にメガラットよりもでかい、マザーラットが姿を現した。
「マザーラットなんだけど。ほぼ攻撃してこない。ただし3分置きに仲間を増やすから。それくらいかな〜。」
つまり、マザーラットのタイムアタックということになるかな。私は温存していたスキルなども使い挑むことにした。
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実際の結果をいうと、メガラット2体、ラットが3体増えたが、そこまで大したことではなかった。地面に潜りをしないラットなど、わたしにとっては的と似たようなもの。むしろその後の雑魚との戦闘がめんどくさかった。
それはさておき、これでラット地下水道EXはクリアだろう。私たちがダンジョンからでて、またクエスト達成の報告に行こうとしたとき、運営からの放送が入った。
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第一回イベントのお知らせ。




