1.プロローグ
1.プロローグ
昔々あるとこに誰一人もクリア出来なかったRPGゲームがある。
バグや不具合のせいではない。
魔王や魔物が強すぎると言う訳でもない。
じゃあ何故か。
それはプレイする人がいなかったからだ。
正確にはプレイする資格を持つものが誰一人現れなかったからだ。
その資格とは
ゲームで天下を取る事
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カチカチッ……
「よしそこだ! よくやった!」
俺、白井賢は最も難しいRPGゲーム絶賛プレイ中。
そしてゲーム内最強ギルドのリーダーを務めている。
最も強いプレイヤーとして名が知れている。
だかしかーし、「人生」と言うゲームでは最弱プレイヤーだ。
「ここと、ここと、ここ、全部間違ってる。しっかりしないとクビにするよー」
「はい、すみません、直ちに直させて頂きます」
仕事ではすぐ失敗する。
学生時代ではいじめを受け転校を何度も何度も繰り返した。
母は疲れで病気になり寝たきり状態。
親父はギャンブルをやり酒を飲み俺に虐待をする様奴でまるで役に立たない。
中卒で今のブラック会社で働いている。
母の入院代と親父が作った借金を返済する為にしょうがなく。
だが俺の唯一友人、桂木友也勧められたPRGゲームをプレイしたら見事ハマり大人になったら絶対に自分で買うと思っていたが今になっては叶わない事だ。
家に帰ると親父が居るので二日に一回は友也の家に泊まりに行く。
そして一緒にゲームをする。
そんな生活を小学生の頃して約二十年続けている内に二人で最強ギルドを作りゲーム内最強プレイヤーとなった。
そんなある日、最も難しいと言われたRPGゲームをクリアした。
「やったな、友也!」
「あぁ……」
クリアをお互いに喜びあっていると画面に何かが写り音声が聞こえる。
「クリアおめでとうございまーす! 二人は誰一人クリア出来なかったらと言われるRPGゲームをする資格があります。 このゲームはその資格を手に入れる為のものであります! 強制はしませんが、どうします? あっ、でも説明があります。」
その一 役職を選び魔王を倒すとクリア
そのニ 復活はできない
その三 クリアするまで現実世界に戻れない
その四 ゲームの世界にいる間は現実世界の時間は止まります
その五 クリア後は現実世界での生活は私達が支援させて頂きます
「それだけです。 やるのでしたら、はいと押してください。」
ゲームの世界にいる間ってどう言う事? 怖いんだけど。
でも、こんな世界にいるよりましか。
友也がやるんだったら!
「友也はやる?」
「えっ……やる以外の選択肢ある? 二人で決めたじゃんRPGゲームで最強になるって」
そうだよな、友也ならそう言うと思った。
そして俺たちは一緒に「はい」と押しゲーム世界に行くと決めた。
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