表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第二章
88/201

本村さん ~4~

陸上部マネージャーの本村先輩の話です!

春休みに柊君がうちの高校に来た時には驚いた!


事前に先生から、



「今年入る新入部員達を早速呼んで練習させるからな~。」


その言葉を聞いた男子部員からは、



「先生、女子は!!女子は何人くるんですか!!」


「・・・下心丸出しだなお前たち・・・2人くる!」


「おおぉぉ!!」


大喜びをする男子達・・・


女子部員たちからは、「最低~」と言われているのだけど・・・



「先生!男子は!男子はいったい何人くるんですか!!」


「お前たちもか?!・・・3人だ。」


負けず劣らず女子部員たちも興味津々であり、

キャーキャーと黄色い声をあげているのであった。


そこで私はあることに気づいて、



「・・・先生、推薦は4人のはずでしたが・・・。

 今のお話だと5人になりますよ?」


「ああ。一人は一般なんだけどな・・・。

 まあ、そのなんだ・・・。

 まあ、お前たちが気にする必要がないことだ。」


「・・・はぁ~・・・。」


何とも奥歯に物が挟まったようなことを言う顧問であった。


その日の部活では、



「どんな子が来るかな~。」


「あそこの中学の子が来てくれるといいのにね~。」


明日来る新入部員のことで盛り上がり過ぎてか、

先生から度々注意されるのであった。


そして、次の日になって、現れたのが・・・



「・・・ちょ、ちょっと・・・。」


「ま、まじか・・・。」


昨日アレだけ盛り上がっていた女子部員たちが

今日来た新入部員たちを見て、絶句してしまうのであった。


私も絶句をしてしまう。


それは他の女子部員たちとは違う意味でだ!


・・・柊君だ・・・


何と新入部員の1人が柊君であったのだ!!


高鳴る心臓の音で、自己紹介をしている新入部員たちの声が

まったく聴くことができなかった。


いや、聞くには聞いたはずなのだが、

まったく頭に入ってはこなかったのである。


その日のうちに柊君とは、部活の説明等で数回話をしたのだが、

初対面の感じで接してくれており、私のことなんて覚えてないような感じだった。


・・・まあ、あの5分か10分くらいの出会いで覚えてる方が変だよね・・・


悲しくもあったが、それは当然だろうと思っていたのである・・・


ちなみに女子部員たちの中では、興奮冷めやらぬ様子になっていた・・・



「ちょっと!!柊君じゃん!!ヤバいって!」


「あ!やっぱりあんたの中学でも有名だった!!」


「私の中学の中でも有名だったよ!!」


・・・どうやら柊君は、このエリアの陸上部女子部員の中では

かなり有名な選手だったようで、


“白王子”


と言われていたらしい・・・・


柊君がいた中学のユニフォームが白で、

下に履いていたスパッツも白、更にはスパイクも白だったことから、

女子達から白王子と言われていたらしい・・・


ちなみにそんな話を熱心に語ってくれていた女子部員が

あることをカミングアウトする・・・



「じ、実は私・・・


 去年、柊君と写真撮ってもらってたんだ。」


おずおずとスマホの画面をみんなに見せてくれると、

そこには柊君がユニフォームを着た状態で、

隣に女子部員が写っている写真だった。


確かこの子は柊君とは別の中学校だったはずなのに、

ツーショット写真を撮ってるんだ!?


どうやら柊君が有名と言うのは本当のことのようだ・・・


ちなみにツーショット写真を撮っているのは1人だけではなく、

ほほかにも2人ほど同じようにツーショットで写真を撮っている子達がいた・・・

更には隠し撮りをしている女子達もいて、


「みんな!!柊君の写真を持っていたら、グループトークに張り付けよう!!

 共有しようじゃない!!」


その一言で、みんなが一斉に持っている柊君の写真を

陸上部グループトークに張り付けたのだ!!


出るは出るはで・・・


これなんて明らかに盗撮じゃない?というレベルのものまであったのだ!


ちなみに私は、みんなから中学時代は陸上部じゃないことを知られているので

柊君の写真を持っているとは思われていなくって、

出すように脅迫はされなかったのだが・・・


実は駅伝の時の写真を数枚持っていたのである!


だけど、ここで言うと色々と根掘り葉掘り聞かれそうで

そこでは何も言わずにアップすることはなかったのであった・・・


ちなみにみんながアップした写真はスマホに落とした・・・

・・・ごめんなさい・・・



同じ高校になったのなら何とか柊君と話をしたいし、

昔のお礼を言いたいと思って、

私は柊君に何度か話かけようとするのだが、

なかなかその機会を作ることは出来なかった。


家も近かったのだが、当初私は家から電車に乗っての通学を選択していた。

だけど、柊君はバスでの通学を選択していた。


これは私達が住んでいるエリアに山があり、山の下に電車が通っていたからだ。

山の下に家がある私と、山の上に家がある柊君では、

バスが山の上まで来るのだから、バスを選択するのは当然である。


少しでも柊君に近づきたい私は、柊君の入学を機に、

私もバスでの通学に変更したのであった。


これで少しは柊君へのコンタクトが出来ると思ったのだが、

朝は柊君の同級生達と共にバスに乗ってくるため

挨拶はするものの、話すことはない。


帰りに関しても、私にも同じ陸上部の女子部員で帰る方向が一緒の子がいて、

柊君にも同じ方向に帰る男子部員がいるため

なかなか話をするようなタイミングがないのであった。


部活中はもちろん話はするものの、

基本的には部活のことだけであり、

個人的なことを話をすることはなかなか難しい。


どうすればいいのかな・・・


そんな悩みを抱えていると、

2人で個人的なことを話す機会がひょんなことからやってくるのであった!


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ