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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第二章
77/201

鳥谷(妹)さん ~10~

恐れていたことが・・・

両親は分かった。オトンがゲイだった過去があるのなら、

オカンが受け入れてくれるのもなんとなくだか理解できるのだが・・・



「妹よ・・・こんな兄でいいのか?」


そう!あとは妹だ!


妹は先ほどからご飯を美味しそうに食べているだけだ!

彼女は現実逃避をしているのだろうか?


否!!


俺を見る目はまったく変わっていない。

そして、最後の晩餐だからだろう。



「お兄様、お口を開けてください。これ、美味しいですよ。」


「ああ・・・。」


・・・


あ、これ、本当に美味しいな・・・



「じゃない!!いや、俺の発言を聞いていただろう!?」


「?何か問題でも?」


「いやいや、問題だらけだろう!?兄がゲイなんだぞ!?」


「何の問題もございません。

 だって、そのおかげで、私以外の女性に手を出さないんですから。」


ニッコリと本当に嬉しそうに笑う妹なのだが・・・



「ちょっとまて!お前にも手を出さないぞ!!」


「ふふふ、今はそうおっしゃってるだけですよ。」


「・・・。」


確信に満ちた目をする妹。

・・・俺は確実に狙われているな・・・


「先ほどお父さんとお母さんがおっしゃってたじゃないですか、

 ゲイでも1人の女性を愛すこともできると。

 だから、きっとお兄様も私を・・・いえ、私だけを愛してくれるはずですので。」


「・・・確信しているのか・・。」


「はい。」


嬉しそうに微笑む妹に、俺は何も言えなくなってしまう。



「・・・どうしてゲイの告白でそんなに落ち着いていたんだ?」


妹に対して気になるのは、どうして何の変化もなくしているのかが気になり尋ねると、


「それは以前から知っておりましたから。」


「え!?」


「当然じゃないですか、お兄様の趣向を知るのは妹の務めですから。」


「そんな務めは初めて聞いたけど!?」


「それにお兄様の部屋の片づけは私がしておりましたから、

 しっかりと部屋の隅々まで確認しております。

 だから、部屋の本棚の奥に隠して・・・置いております、

 男同士が絡み合う本などもあることは知っておりますよ。」


「な!?お前、それは!?」

 っていうか、片付けしているのはオカンじゃないのか!?」


俺は思わずオカンの方をみるのだが、



「愛し合っている2人なんだから、その二人に掃除を任せるのは当然じゃない?」


平然とそんなことを言っているのであった・・・。



「いや、俺は妹を愛してはいないけど・・・。」


「今 “は” でしょう?」


「だから、なんでお前はそんな確信じみているんだよ!!」


「だって、お兄様と私ですから。」


うっとりという妹だが、どうやら俺の言葉は妹の耳には届かないようだ。

ダメだ・・・これ以上何を言っても届かない・・・



「っていうか、兄妹でこうなのは問題だろ!!」


今度は両親に言うのだが、



「愛し合うのに兄妹の壁などない。」


「愛しているのでしょう?それなら問題ないわ。」


はい!両親からの許可を得られました!!


ラッキー!


・・・じゃないは!!



「ちょっとは止めろよ!!」


「そっちの方が燃えるの?」


「いや、萌えない!!萌えないからな!!」


「もういいだろう!早くご飯を食べなさい!!」


そして、俺の必死の訴えはご飯にも勝てずに、そのまま沈静化していくのであった・・・


その後も何事もなかったように接する家族。



そして・・・2年が経過した・・・


そう!!


ついに・・・


恐れていたことが!?



「お兄様♪」


片手にスーツケースを持った妹がついに東京に来たのである・・・


いや、すでに何度もここには来ているのだが・・・


今日から妹と一緒に住むのである・・・・



「ここがいよいよ愛の巣として活動しますわね。」


・・・その笑みをここまで恐ろしいと思ったことは今まで一度もなかった・・・


俺の可愛かった妹は一体どこに!!


毎日下着姿で俺のベッドにもぐりこむんじゃない!!


裸エプロンなんか俺は望んでないぞ!!


お風呂は1人で入れるから!!!


・・・俺はこれからどうなっていくんのやら・・・



「それは、私と一緒に幸せな家庭を築いていくだけですわ♪」


「終いには俺の心の声まで読むんじゃない!!!」


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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