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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第一章
55/201

竹中さん ~15~

竹中さんの話です!

昨日、売店に行った時に、


「柊、明日のために制服ボタン30個ほど買っておいた方がいいよ。」


「はぁ?何でまた?」


「卒業式と言えばボタンを渡すのが礼儀でしょう?」


「・・・そんな礼儀は知らないけどね。」


「買っておいて損んは絶対にないんだから、買っておきなさいよ!!」


そういって、強引に買うのを進めていると、


「柊君はモテるんだから、50個くらい買った方がいいわよ。」


売店のお姉さんも柊に進めてくる。


「さすがに50個は多いんじゃ・・・。」


私の言葉に、


「そう?間違いなく取られると思うけどね?」


「・・・売りつけたいだけじゃないんですか?」


「そんな・・・ひどい・・・私は柊君のことを思って・・・。」


そういって、顔を伏せる売店のお姉さんに柊は冷静に、


「涙が出てませんよ・・・。」


「・・・バレた?」


そういって、ひょいっと顔をこちらに向けて舌をだすお姉さん。


「だけど、30個は買っておいたほういいって言うのには賛成だよ。」


そういって、5個入りの小袋を6個取り出すのであった。

そして何も言わずに袋に詰めていく。


「・・・分かりました。」


1500円のお代を渡して、


「まずは、ここで1個喪失よ!」


そう言って、柊の第二ボタンをすっと獲る売店のお姉さん!


「え!?」


「さあさあ、写真を撮りましょう!」


そういって、私にスマホを渡して、2人のツーショット写真を撮るのであった。


「卒業おめでとう!会えなくなるのはさみしいけど、頑張ってきてね!」


握手を交わして、ハグも交わすお姉さん。


ただ・・・


私とは一切しませんでしたけどね!!!


まったく油断も隙もあったもんじゃない!



「何か嵌められたような気がするけど・・・。」


そう言いながら柊は第二ボタンを補充する。

だけど・・・


「おお!わざわざありがとう!」


そういって、付けたばかりの第二ボタンを貰うのであった。

そしてお姉さんと同じように写真を撮る。

数枚撮って、1枚はボタンを咥えた状態で撮ったのだが・・・


「何かちょっとエロイな・・・。」


「ねえ・・・。」


今でも大切な思い出として保管しております。




「どうだった?補充しておいてよかったでしょう?」


告白を終えた柊とやっと会話が出来た。

まあ、こっちもあの後も数人から告白されたのだが・・・


「・・・ホントにね・・・。」


柊は苦笑しながら、ボタンをつけていた。


「あと何個残ってるの?」


「この5個と・・・予備は・・・4つか。」


すでに昨日買った予備30個+元々あった5個の合計35個から

9個まで減っているとは・・・


そんなことを言っている間にも


「柊!後輩が来てるぞ!!」


そういって、次の告白者が来るのであった。


結局、無事に戻ってきたにもかかわらず柊のボタンは

クラスメイトの女子から奪われて、残すところ3つとなっていた。


「・・・モテすぎじゃない?」


「ただ何となくってのもあると思うよ。」


「それもあるだけろうけど・・・。」


「それよりも竹中のポケットがパンパンになっているのはどうした?」

ボタンをみんから回収した?」


「いや・・・なんか、告白していった奴らが、勝手に置いていった・・・。

 だから安心して、足りなくなったら補充できるよ。」


「・・・ちょっと嫌な思いがこもり過ぎてそうなので遠慮しておきます・・・。」


「そう言えば、ボタン入れていた袋ある?」


「ああ、ここに。」


そう言って柊からもらった袋にボタンを入れていく。

そして・・・


ごみ箱へと投入した。


「・・・・。」


何とも言えない顔で私を見てくるのだが、

私からすれば何の思いも入っていない品物なので捨てて当然だ。


柊のは・・・家で大切に保管しているけど・・・


結局、この後少し話して正門で写真を撮り終えると

私も部活のメンバーと柊も部活のメンバー&彼女と過ごすので別々となったのであった。



何か・・・卒業式には甘酸っぱい思い出が出来ると思ったのだけど、

意外と淡々と終わった気がするな~・・・。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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