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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第一章
52/201

竹中さん ~12~

竹中さんの話です!

大阪観光ではまずは、あべのハルカスまで下って、

そこから北へと向かう進路を選んだ。

新世界でお昼に串揚げを食べて、通天閣に上る。


「じゃあ、最後になるけど、海遊館に行きますか。」


柊の掛け声と共に一緒に海遊館へと行く。



「すごー!!」


みんながジンベイザメの水槽を見て感動し、


「うぉお!!テレビで観たもんじゃん!!」


アクアゲートで声を上げて喜ぶ。


「何か、なれたもんだね?」


柊が私に聞いてくる。

そういえば、私くらいか、このメンバーでさっきから感嘆していないのは・・・


「まあ、子供会でも毎年来てたし、おじいちゃんが好きだから

 ここには年に数回来てるからね。」


「なるほどね・・・うん?帰省の時は必ず来てんの?」


「そうよ。だから、来慣れてくるけど・・・感動するのは変わらないわよ。」


「へー、そんな風には見えないけどね。」


「お互い様じゃない?柊だって、いつも平静じゃん。」


「・・・そうか?まあ、俺と竹中は似た者同士なんだろう。」


「似た者同士か・・・・。」


「2人ともこっちこっち!!デッカイカニがいるよ!!」


そういって、みんなが呼んだので私達もそっちに向けて歩き出した。

結局、海遊館の中を2時間もみっちりと見たのだ。


・・・こんなにかかったっけ?


と思いながら、楽しかったのでよしとしよう。

後は大阪南港を目指すだけである。


そこで帰りのフェリ―に乗って、学校が用意したご飯を食べる。

そして次の日にバスで移動して学校まで帰るのが最後の移動である。



「楽しかったね!海遊館って!」


「また来たいわ!」


皆が嬉しそうに話す中、近くの駅に向かって歩いている時である。


ガコ!


そんな変な音が聞こえたかと思った瞬間、

体は前に進んでいるのだが、足がついてこなくなったのだ!!


「え!?」


その瞬間、私は前のめりに倒れてしまう。

右足首は固定されているようで激しい痛みが走ったのであった。


「「「大丈夫!?」」」


一番初めに駆け寄ってくれたのは柊で、私を起こしてくれて、

地面に座らせてくれる。


何がどうなったのかが分からないままでいると、


「これか・・・。」


柊の言葉を聞いて、そっちの方を向くと、

私が履いていたミュールの踵が地面に出来ていた亀裂に見事にはまっていたのであった。


「それで動かなかったって事か・・・。」


それで納得がいく。


ただ、納得がいくからといって、現状が改善されるわけでもない。


「いた!?」


少し右足首に力を入れようとすると痛みが走るのであった。


「やっぱりひねったか。」


柊がそう言って、私の足首を見る。


「まだ腫れてないけど、あとで腫れるかもね。」


そういいながら、柊は挟まっていたミュールの所に行って取ってくれたのだが、

すでにそのミュールは留め具の所が壊れており、履けるような状態にはなっていなかった。


私の足もその留め具付近の部分からは血が出ており、

ちょっと靴を履くのは躊躇してしまう。


さて・・・どうしようかと思ったところで、


「洗うよ。」


そういって、足首に水をかけてくれたのだ。


「まだ飲んでないから安心して。」


「いや、別にそれはいいけど・・。」


すると今度はカバンから傷薬が取り出されたのであった。


「しみるよ。」


「うぅ!!」


結構しみるのだが、遠慮なく柊はかけてくれる・・・

その後は絆創膏を貼ってくれて、更にはなぜかカバンに入っていた

シップを取り出して足首に貼ってくれたのであった。


「何でこんなに用意がいいのよ?」


「俺も段を踏み外しただけで、足首ひねったりするからね。

 そのために備えとかないと。」


「・・・ありがとう。」


「それはこれから言ってくれ。」


そう言うと、柊は私の前まで来て、しゃがみ、


「ほら、乗れ!」


「・・・・はぁ!?」


思わず大きな声が出てしまう。


「その状態で歩くのは無理だろう?」


「それはそうだけど・・・。いや、それでも恥ずかしいわ!!」


「そんな状態で恥ずかしさもないだろうに。」


「いやだけど・・・。」


「・・・お姫様抱っこの方がいいか?」


「それは本当に嫌!!」


そんなのみんなの前でやられた日には恥ずかしくて学校にいけなくなるわよ!!


うーん・・・


何とか立ち上がろうとするだけで、足首には激痛が走っている。

これは・・・覚悟を決めるしかない・・・


「じゃあ、宜しく。」


いつも通りを装って頼む・・・けど・・・


絶対に汗臭い!!それがいやだけど、今更どうしようもない・・・

柊ならそこら辺のデリケートな部分はちゃんと気にしてくれるはず!!!


そんなことを自分に言い聞かせて、柊の背中にちょこんと乗るのであった。



「重くない?」


「ぜーんぜん。っていうか、ちゃんと食べてるのか?」


「昼も一緒に食べたじゃん!結構、私食べてる方だと思うけどね。」


「・・・確かに・・・。じゃあ、太らない体質ってやつか?

 うらやましいな・・・。」


「別に柊だって太ってないでしょう?むしろ筋肉がついてて硬いよ。」


「けど、運動してないとすぐにふとちゃうからな~。」


「へー、そうなんだ!私の知っている柊はガッチリとした体形しかしらないからな~。」


「小学校の時はもうちょいぽっちゃりしてたよ。」


「へー見てみたい!」


「あれ?俺の小学校の卒業アルバム見たって言ってなかった?」


「・・・そう言えば見たな・・・。」


「どんだけ俺に興味がないんだよ・・・。」


「そんなわけないないじゃん!!」


思わず否定しまうが・・・しまった!!

ここで何とか切り返さないと!!!


「ただ、森田ちゃんとかおかしな格好していた方に記憶が持って行かれてるんだよ。」


「ああ、それは分かるわ。」


苦笑している柊。


柊が苦笑しているのは森田ちゃんが写った写真なのだが、


手には鞭と蝋燭を持っている写真だ・・・


それ・・・


載せて大丈夫?


ちょっと疑ったのだが、載っているの大丈夫なんだろうけど・・・


どうやらうまくごまかせたらしい。

というか、この唐変木は気づかないだけだろうな・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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