表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第一章
51/201

竹中さん ~11~

竹中さんの話です!

一般生徒にとって、中学最大のイベントと言えば修学旅行だ。

私達が行く先は京都・奈良・大阪めぐりである。


ハッキリ言って私の地元である。

母方は大阪、父方は京都の人間であり、

実家というか、買っている家があるのは大阪。


大阪はもちろんのこと、京都もしょっちゅう遊びに行っているので

私の庭みたいなものである。



そして、京都と大阪では修学旅行はそれぞれ一日自由行動となっている。


「で、柊、どこに行きたい?」


「人込みの少ない所。」


「じゃ、1人でホテルに籠ってたらいいよ。みんなはどう?」


私が聞くとみんながそれぞれ行きたいところを挙げる。


それは清水寺や金閣寺、知恩院などの有名スポットであり、

やっぱりこういうところに行きたいよねっと思ってしまう。

大阪の方も大阪城、海遊館、新世界などの有名スポットだ。


さてと、ここからが地元民の私の腕の見せ所だろう。


地図を片手にタイムスケジュールを決めていく。


「すごーい!!」


「頼もしいな竹中さん!」


みんながほめてくれるが、土地勘があるのだから、

どの地下鉄に乗ればいいとかは分かっている。


「バスは使わないの?」


「京都でバスは無謀だよー。観光客の車で渋滞してるから。」


「「「なるほどー!」」」


みんなが感心してくれる。

そんな中、柊は観光案内本を見ていたので、


「どこか行きたいところある?」


「この嵐山ってのは?」


「ああ・・・そこは遠いね~。行きたい?行きたいなら調整するけど。」


「いや、無理に行く必要はないだろう。ほかの行きたいところを優先しよう。」


「分かった。じゃあ、他に行きたいところはみんなある?」


すると1人の女子が、


「前にテレビで見たけど、鴨川の上でご飯食べれるんだよね?」


「ああ、川床ね。お昼そこにする?」


「うん!食べたい!!」


「じゃあ、電話するね。」


そういって、私はスマホを片手に予約を入れるのであった。


「・・・すごい行動力だね。」


「そう?」


「そうだよ!躊躇することなく電話してたじゃん!

 だけど、良かったの?」


「うん?いいのよ。だって、チェックポイントが京都御所が入っているから、

 どうせこの辺りにもいかないといけなかったからね。」


その後もみんなで盛り上がりながら決めていった。



「柊はイマイチ行きたいところ言わなかったね?」


「そうだね・・・意外と俺知らないものが多かったからね。」


「知らないもの?」


「観光地というのは知ってるけど、観光スポットとかは知らないことが分かった。」


「・・・うん?」


「何と言うか・・・京都と言えば西陣織とか、平安京とか、盆地の気候とかは分かるんだけどね。

 それ以外がさっぱりわからん。」


「・・・それって教科書に載っていることじゃない?」


「おっしゃる通りでございます。」


・・・なるほど、やっぱり柊は・・・


観光地に興味がないんだろうなーと思う。

興味があること、教科書にのっていることは良く覚えているし、

感心するくらい知っている。


だけど、興味がないことには全然覚えようともしないのだ・・・。


流行りのドラマなんかは知らないし・・・


俳優・女優何ってもっと知らない・・・


そこら辺、みんなから残念と言われているけど、当の本人は気にもしてない。

本人曰く、


「困ることがないから。」


その通りだけど・・・

みんなとの話題がズレたりして困るってことは・・・考えないんだろうな・・・。


「まあ、柊らしくていいんじゃない。」


「・・・嫌味?」


「もちろん。」


しばらく柊をおちょくっていたのだが、

私が大阪出身であることを知っている友達が来て、


「この予定大丈夫かな?」


そう相談してきたので、柊と別れて、その相談にのったであった。




「・・・何でそんなに多いわけ?」


柊が女性陣のデカい鞄がぴっちりと詰まっているのを見て驚いている。


「当然じゃん!だって・・・私服がはいってるんだから!」


「・・・はぁ?」


一応決まりでは制服で自由行動を過ごすことになっている。

京都はチェックポイントがあるため制服で過ごすのだが、

大阪ではチェックポイントが存在しない。


そのため私服で動く者もいて、私は私服で動くつもりでいた。

これは別に女子だけじゃなくて、男子にも同じように考えている人がいて、

そういう連中はカバンをパンパンにしている。


そんな分かりやすい状況なのに、先生方が注意しないのは

まあ、黙認しているからだろう。


「柊は私服持ってきてないの?」


「あるけど・・・そんなにパンパンにならないけどな・・・。」


聞けば、Tシャツに面パンの組み合わせの服しか持ってきていないらしい。


「パジャマとかは?」


「Tシャツと短パンで十分だろう?」


・・・なるほど、それで柊の荷物が少ないわけだ。

最小の組み合わせのモノで来たってことか・・・


柊らしいわ・・・


出発して目指すはまずは奈良で、これは観光バスに乗って、

いろんなところをめぐっていった。


次の日は京都で、清水寺で皆で記念写真を!

川床で豪華なランチを!

平安神宮や京都御所を堪能した!!


そして最終日の大阪で私は失敗をしてしまうのであった。



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ