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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第一章
42/201

竹中さん ~2~

竹中さんの話です!

「いや~、派手に暴れてるね。」


柊は私の声に驚いて振り返って、私を認識するとばつの悪い顔をしていた。




たまたま休みの日に買い物に出かけた時のことである。


「こっちにも百貨店はあるんだね・・・。」


ちょっと大阪と比べて田舎だろうと思っていて、

百貨店とかもしかしてないのかな?となめ過ぎていたようだ。


それに商店街やショップが入った大型テナントもあり、

これなら困らないわと感心していた。


とりあえず、必要な化粧品を買って、次は少し服でも見ようかと思っていたところ

路地で絡まれている小学生?中学生?らしき子達を見かけた。


大人がみんなその光景をみてたり、意図してそっちを見ないようにして歩いている。


・・・どこの街でもある光景か・・・


大声で、小学生を威嚇する高校生?大学生?らしき男達に

誰もが関わらないようにしていた。


・・・自分に被害がでないように・・・


ある意味当然で、私だってそうする・・・ただ、警察に電話はするけどね。


そう思ってスマホを取り出したところに・・・


「うるさいな。」


急に1人の男がその輪の中へと向かって行ったのであった。


「・・・何だお前!」


たかっている男達3人のうち、1人がその男に突っかかっていき、掴もうとした瞬間、


「いたたった!!!」


腕をひねって、その場でねじ伏せたのである、


「なんだてめえ!!!」


そう言って、他の2名がその男に向かって来たところで、


「動くな!!」


警察官の登場である。

2名の警察官を見た相手はすぐに逃げ出すのだが、

残念ながら捕まっている1人はそのまま警察官に引き渡されていた。


そして警察官は無線を使って連絡を取って、どうやら逃げた二人の行方を追うようだ。



「ありがとうございました。」


「気をつけるんだぞ。」


子供達2人が感謝の言葉を掛けている。

その後は駆けつけてきた警察官に保護されて、

どこかへと行っていた。


残された男も警察官から話を聞かれて、

どうやら無事に解放されようとしたところで、私は声をかける。



「いや~、本当にこんなに強いとは思ってなかったよ。」


「・・・別に強くはないけどね。」


「ああ、3年生の柴田先輩にボコボコにされったって件?女子の先輩にね~。」


「それは事実なので、否定できないけどね。」


意外と冷静だった。

何だ・・・もっと感情を露わにするかと思ったのに・・・ざーんねん!


「お腹すかない?」


「?いや別に・・・。」


「普通、そこは女子からそう言われたら、じゃあ、ご飯でもってなるでしょう?」


「そう言われてもな・・・。」


「ああ・・・柊って残念な感じの男子か・・・。

 仕方ない・・・ここは私がリードしてあげよう!」


「いやいや、頼んでないし、割と失礼なことをさっきから言ってるからな?」


「大丈夫よ。私は気にしてないもの。」


「俺が気にするっての。」


「そんな小さい男でどうするの?もっと大きくなりなさいよ!」


「・・・小さい男ですいませんね。」


「そんなことで拗ねないでよー。さあさあ、ご飯行こう。美味しい所に連れていってよね。」


そういって、私は柊の腕を掴んで柊と共に歩き出したのであった。



「ここって何屋さん?」


「サンドイッチの店。」


「サンドイッチ?」


・・・結構ピンポイントで面白い店を選ぶな・・・


学生くらいだったら、安いファミレスとかを想像していたけど、

こんな個人、しかもちょっとおしゃれなお店を選ぶとは・・・


「そう言えば学生証ってある?」


「あるわけないじゃない。休みの日よ?」


「まあ、そうだけど、ここらは学生証があったら安く食べれるんだよね。」


そう言いながら、柊と階段を上っていき、お店へと入っていく。

そこはこじんまりとしているが、南国風な店内となっていた。


「ここのお店はこのカウンターのケースにある食材を指定して、

 パンにはさんでもらうんだ。」


そういって、私にオボンを渡して、柊も自分の御盆を取っていた。


「いらっしゃいませー。何を入れますか?」


「じゃあ、ハンバーグをお願いします。」


「はーい!ハンバーグを入りまーす!他はいいですか?」


「ええ、それでお願いします。」


「かしこまりました!」


そういって、店員さんはお皿の上に1枚のパンをのせて、バターを塗っていく。

その上にレタスをのせて、指定したハンバーグをのせて、ソースをかけて、

再度パンで挟んで、半分にきる。そして柊の御盆へと載せていった。


「お次の方、どうされますか?」


「ええっと・・・。」


初めての店で何を頼んだらいいのか分からず、カウンターのケースの中を覗いていると、


「エビとアボカドも美味しいよ。」


柊が助け船を出してくれた。

・・・へぇ~、そんな所は気がきくんだね。


「じゃあ、エビとアボカドを入れてください。」


「かしこまりましたー!」


店員さんが手際よくエビとアボカドをレタスの上にのせて、切っていく。


「それで、他に注文がなければレジに持って行く。」


柊に言われるままにレジに持って行き、


「2人分まとめて、学生証あります。」


「はい!確認しましたので、1人500円にさせてもらって、1000円です。」


流れるように柊が精算してくれてる。

ふーん、意外と手慣れた感じだね・・・。」

ちょっと私の中でのポイントがアップした。


「よくこんなお店知っていたね。」


「わりと地元じゃあ、有名だからね。」


「そんなのも気にしてるんだ・・・。

 何かイメージだと食堂とか、ガッツリ系のご飯とかしか、

 知らなそうなのに・・・。」


「そっちも知っていると言うか、そっちの方が知ってるよ。

 俺もそっちの方が好きだしね。」


「ああ・・・一応、女子ということで気を使っていただけたのかな?」


「それはね。」


「ふふふ、ありがとう、柊。」


どうやら柊の中では私が女子という分類されていることが確認出来て嬉しい

そう思いながらサンドイッチを頬張ると、


「あ、美味しい・・・。」


やっぱるエビとアボカドの組み合わせはどこでも美味しいなと思っていると、


「口に合ったみたいで何よりです。」


柊がちょっとホッとした感じでいうので、

一応は口に合うのかを気にはしてくれていたのだろう。


「女子にサンドイッチなら大抵間違いはないわよ。」


「そんなものかね?だけど、関西人にあうかどうかは不明じゃん。」


「あれ?関西人って話したっけ?」


「・・・関西弁が駄々洩れだけど・・・・。」


「・・・標準語を話しているつもりだったけど・・・。」


「残念ながら、関西弁だろ。しかし、初めて生で関西弁を聞いたなー。」


「そう?私もこっちの方言を初めて聞いたけど・・・

 意外ときついね。」


「それはよく言われるけど、俺にとっては標準語のはずなんだけどね。」


「まったく、標準語じゃないわ!」


そんな言葉の話をしながら、



「次はどこにいくの?」


「?次?」


「そう。ちゃんと案内してよね。」


「・・・あれ?いつ俺が案内するって言った?」


「ここまで案内して放置とかなしだからね。」


「・・・強制的に?」


「そう強制的に。」


私が微笑む中、柊は大きなため息をついていたのであった。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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