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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第一章
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竹中さん ~1~

竹中さんの話が始まります!

男女間での友情はあり得るかという質問に私は絶対に、


「No!!」


と答える。


・・・惚れた方が負けか・・・


そう思いながら、学校へと毎日行くのであった。




「お父さんの転勤で3年間だけこっちで過ごすから。

 高校からは大阪に戻るわよ。」


中学進学に合わせて、こっちに来たのだが、

最初に母親からそう言われた。


だから、すでに私は3年間というタイムリミットがある。



確かに元々は地元の中学校に進学するつもりで、制服まで用意していたのに、

3月になって、急に転勤を告げられてこっちに来ることになった。


そのため慌てて、こっちで制服を作ったり、準備に必死に追われることになったしな・・・。


まあ、いいけど・・・


3年後には仲の良かった友達とまた会えるということを

励みにこっちで頑張りますかと思い、自分の気持ちを奮い立たせるのであった。


だって、3年後にはこっちで出来た友達とは離れ離れになるのだから

そんな思い入れのある友達を作るのはやめた方がいいと思っていたのだが・・・




出会いは突然来た・・・


一目惚れだった・・・


何でこうなるのやら・・・


早くも決めていた決心が崩壊していくのを感じていた・・・



入学して1週間後に、私はこちらに来て出来た友達と共に柊の元に行ったのだ。

どうやら彼女達の小学校の時の担任が結婚するらしくて、

生徒達から何かできないかを検討してほしいと、元担任と結婚する先生から

依頼があったとのことであった。


「ちょっと柊と相談した方がいいわね。」


彼女達の中で、まとめ役として柊を中心にした方がまとまると考えられているようで、

柊がいるクラスへと向かう。


「柊君ってどんな人のなの?」


この時、私は会ったこともないのでどんな人物か想像もつかなかった。


すると出るわ出るわの話題性が豊富な・・・


色んな意味でちょっと期待できるじゃない!


そう思って、柊のいるクラスに行くと・・・



彼女が呼んだ柊は周りの生徒に比べても頭一つ出ていた。


「・・・身長いくつ?」


「え?168センチだけど。」


中一で168センチって普通なんだろうか?

いや、周りと比べれば一目瞭然か。


私の不躾な質問に不思議そうな顔をしてくる柊。

ただ、一緒に来ていた友達の質問に答えるため私からは視線を外して、

友達と話し始めたのであった。


その横で柊と友達を話していることに聞き耳を立てながら、

柊を観察していた・・・


身長は高い・・・


顔は童顔・・・


体は全体的に細い・・・


ケンカが強いと言っていたけど、どこら辺が?と疑問が湧く


あとは頭がいい・・・っていうのは、廊下に貼りだされていた成績を見たけど

確かにいいようね。私と点数もほとんど変わらなかったし。


それに頼りにされてるんだろうな・・・

だから、こんな相談もまずは柊へとなってるんだろうね。


まあまあの優良物件だ・・・


何っていう気はなかった・・・


とういか、私ってこんなに惚れやすかったのか?


すでに自分が柊に一目ぼれしていることに気づいていた・・・


自分の胸の高まりが自分で笑うくらい早いのだ。



自分で自分の気持ちに気づいてからは、さっきの対応をちょっと反省する。


身長聞いたのも聞きながら、自分で愛想がないなと思っていた。

だけど、何かを話さなければならないと思ったのだがさっきの言葉である。


我ながら情けないな・・・


とっさに出てくる言葉が愛想もない言葉とわね・・・



柊は友達から話を聞きながら、早速色々と案を出してきていた。

そして、その中から一人一人のコメントを集めていく動画を獲る案に決まっていた。


「じゃあ、おれは男子をやるよ。そっちは女子をお願いしていい?」


「うん、わかった!」


・・・案もしっかりしているし、指示もちゃんとする。

確かにみんなから頼られる存在だろうな・・・


「私、竹中っていうんだ。」


「ああ、柊だ。宜しく。」


お互い自己紹介をしたので、私はスッと手を差し出す。

柊はその差し出された手に驚いている。


「これからよろしくの握手。」


「?ああ・・・。」


不思議そうな顔をしながら握手をしてくれたのであった。

この時気づいたのは、


柊の手・・・


キレイなんですけど!!!


女爪で、指もひょろっと長い指をしていた。


「指キレイって言われない?」


「?そんなこと言われたことないな・・・。」


そう言いながら、私は柊の手を取って、友達にも見せると、


「ホントだ!?柊の指すごいキレイ!!」


その声を聞いた柊のクラスのメンバーがドンドン柊の傍に集まってくるのであった。

皆がなんやかんや柊を冷やかしている。


・・・こいつは聞いた話だと結構怖いイメージを持ってたけど、

みんなからは好かれてるんだな・・・


また意外な一面を見つけることが出来た。

私はまだまだ柊のことを知らないんだということを自覚しつつ、

これから知っていくことが楽しみになっていた。



結局、昼休みが終わるまで柊のクラスで過ごしていた。


「柊って面白いね。」


「でしょー!柊って意外といじりがいがあるんだよ~。」


楽しそうに友達が話しているのを見ていると、


「好きなの柊のこと?」


思わず聞いてしまう。


「・・・ちょっといいとは思ってるけど・・・私は別に好きな人がいるんだ。」


彼女の中では柊は2位らしい。


なんだ、2位って?

好きな人に順位がつくものなのかね?


まあ、それなら私が取ったとしても多少何か言われるかもしれないけど

嫌われることはないなと確信するのであった。


「柊・・・柊ね・・・。」


名前をしっかり覚えながら、次はどうやってあいつと話そうかと考えていた。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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