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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第三章
191/201

山口さん ~3~

巨乳のお姉さん山口さんのお話です。

「私は山口っていうの。」


「俺は・・・。」


そこまで言ったところで、私が遮るように、



「柊君でしょう。」


「・・・よく知ってるね。」


「君はめちゃめちゃ噂されてるからね~。

 知らないのはもぐりみたいなものだよ。」


そのセリフに苦笑を浮かべる柊君に対して、



「あれ?信じてない?」


「いや、信じてないわけじゃないけどさ。

 周りの人間からも言われるけど、全然その自覚がないから

 思わずそう言われると笑ってしまうんだよ。」


「自分で自分のことがカッコイイとか思わない?」


「まったく。」


「・・・本気で?」


「本気だって。」


「・・・目が悪い?」


「・・・まあまあ失礼なことを言うねぇ~。」


「いや、自覚した方がいいと思うよ。

 さっきみたいに助けたりしたら、間違いなく女の子は目がハートになるからね。

 柊君みたいな人に助けられたらさ。」


「・・・別に俺じゃなくても、危険な時に助けられたら・・・。」


「そもそも、助けることをするかどうかも怪しいでしょう?

 さっきのだって、周りにいたのはいつも一緒にいる男子達なのに

 それでも私を助けるようなことはしなかったからね。」


「・・・まあ、先輩に対してだと一歩引いてしまうかもね。」


「柊君は引かなかったけど?」


「俺は・・・まあ、慣れもあるよ。

 ああいう場面にどれだけ慣れてるかで、

 一歩踏み出せるか踏み出せないかってあるけどね。」


「そう?勇気がある人はそんなの気にせずに一歩踏み出すと思うよ?

 それが出来なかったあの人達に問題があるんだよ。

 柊君、庇いたい気持ちはわかるけど、

 明確にしていた方がいいことは明確にしないとだめでしょう。」


「・・・なかなか厳しいな・・・。」


柊君は苦笑するけど、



「私だって、このなりだからね。

 色々と言われるし、このなりに寄ってくる虫がいっぱいいるから

 それによって来る虫を区別する必要に迫られるのよ。」


「・・・確かにね・・・。で、俺は駆除される?」


そう言いながら、頼んでいたモノが届いたので、

からあげには「レモンをかけていい?」とか、

シーザーサラダには「混ぜていい?」とかを尋ねてくる。


それにこうやって面と向かって座っているのに対して、

私の目を見て話してくれる。


胸に視線がいかない・・・わけではないけど、

ほとんど自然にしか行っていないのだから、

柊君の紳士的な対応はよくわかる。



「柊君は駆除しないよ。

 益虫には寄ってきてもらわないと困るからね。」


ニッコリと微笑むと、



「・・・捕らわれないように気を付けないとね。」


「へぇ~、私を見捨てたりするのかな?」


「しないけど・・・なかなか毒がありそうだからさ。」


「ふふふ、その分いい想いが出来るってことでいいんじゃない?

 私だって、利用し続けるためにって考えてるわけじゃないし、

 私だってギブアンドテイクって思ってるもの。」


「それはそれは、じゃあ、今度何かあった時には助けてもらわないとね。」


「ただ、助ける分だけお値段は張るけどね♪」


「・・・やっぱり辞退しときます。」


「うそうそ、今日は本当にありがとう。」


「どういたしまして、結局あの部活には入るの?」


「ううん、あんな部活には入らないかな~。

 今日ので十二分に分かったからさ。」


「まあ、そうだろうね・・・。

 じゃあ、他の部活に入る予定?」


「え?うん、今はテニスサークルに入ろうかと思ってるけど。」


「・・・は?・・・え?だってテニスサークルって・・・。」


「あれ?知ってるの?ヤリサーってこと?」


「知ってるよ。その言い方だと山口さんも知ってるんじゃないの?」


「山口でいいよ。さん付けはよそよそしいから止めてよね。」


「・・・むしろ“さん”づけして、距離を採りたいくらいだけど?」


「知ってる!だから、止めてよねって言ってるのよ。」


「・・・で、山口も知ってるんだろう?」


「もちろん。だけど、テニスサークルに入ると、

 他校に行ってる同級生や高校の時の先輩とかに会えるからさ

 せっかくなら入っておこうと思ってね。

 それに先輩達は真面目にやっている一派にいるみたいだし。」


「・・・気をつけてとしか言いようがないけどね。」


「そうだね。まあ、割と私こう見えてガードは固いんだよ。」


「・・・そ、そう。」


「・・・完全に信じてないよね?」


「・・・。」


「よーし!とことん今日は話そうじゃない!」


そう言って、この日はひたすら柊君と話していたのであった、


これをきっかけに柊君とは仲良くなった。


めっちゃ紳士ってのがまたよかったからか、

その後もめっちゃ仲良くさせてもらっていたけどね。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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