熊谷さん ~3~
痴女の熊谷先輩の最終話です。
「いやぁ~、あの頃は良かったわよ。」
「・・・本当に最低な中学時代ですね・・・。」
ものすごく冷たい目線で私を見てくる柊君。
「そんなおだてても何も出てこないわよ。」
「・・・どんな耳をしていたら、おだててるって思えるんですかね?
完全に今は犯罪者を見る目で熊谷さんを見ているつもりですけどね。」
「なんでよぉ!!
私達がひどいみたいに言うけどさ!
あの男の子だって、自分の本当の性癖に目覚めたんだから良いじゃない!」
「・・・どんな性癖に?」
「え、見られてた興奮するっていう性癖♪」
「・・・。」
私の言葉に絶句してしまう柊君に更に追い打ちをかけるように、
「モデルをやっている時にさ、
じっと私達に見られれているだけなのに、
元気になっていくのよねぇ~。」
「・・・・。」
まるで私を汚物を見るような目で見てくる柊君に思わず苦笑してしまう。
「まあ、彼にとっても中学時代はいい思い出になったみたいで
この間の同窓会でも笑顔でいたからだいじょーぶ!」
「・・・傍から見たらいじめだと思うんですけどね・・・。」
「当事者同士がそんな風に思ってないんだから、
大丈夫じゃないのかな?
今も元気にとある会社でイラストレーターをしているみたいだし。」
「あれ?大学は?」
「専門学校に行ったみたいよ。
その後にそのままイラストレーターの募集に何とか食いつけて、
今ではあの頃の技術アップの体験のおかげで、
頑張ってるみたい!」
「・・・後半が嘘くさく消えるんですけどね・・・。」
「・・・バレたか・・・。
まあ、けど、裸体を描くのって結構難しくてさ、
なかなか大変なんだよぉ!
それの技術は絶対に生きるって!」
「・・・熊谷さんは?」
「え?私はヌードが見れると思って、美術部に入った口だからさ、
高校に入ったら全然違う部活に入ってたわよ。」
「それって天文部なんですか?」
「ううん、違う。
高校では、チアリーディングに入ってたよ。」
「へぇ~、なんだか全然イメージと違いますね。」
「そう?私は意外と運動神経が良かったし、それに明るい性格だったから
中学校までの友達とかからは、イメージにピッタリと言われたわよ。」
「なるほど・・・確かに熊谷さんって人見知りしている感じはしないですね。」
「・・・そんなことないよ!
今でもアップアップになりながら、柊君と話してるんだから・・・。」
「あ、そんな茶番は結構です。」
「・・・さっきから、先輩に対する発言がひどいように思えるけどね?」
「・・・ひどい先輩に対してですから、仕方がないかと思いますけど?」
「・・・ほんと、いつもの私を見てもらいたいわね。
こう見ても蝶よ花よとみんなが持ち上げてくれるのよ?」
「中身はエロいおっさんみたいなのにですか?」
「この面は特定の人にしか見せないから大丈夫。」
「それはそれは選ばれたようで何よりです・・・。
ただ、僕も選ばれない側に回りたいので、
今後はその面は一切見せないでくださいね。」
「あ、ムリ♪」
「・・・残念でしかたがないですが、
そんなに男が欲しいなら菊池さんとかいるでしょう?」
「ああ・・・あの男は無理だわ。」
「どうしてですか?」
「私がそそる大きさじゃなかった・・・。」
「・・・。」
柊君のものすごく汚物を見るような目で私を見ることに
ちょっと快感になってくるんだけどなぁ~・・・
「まあ、これくらいはないとね。」
そう言って私はスマホを操作しながら、
ある一枚の写真を選び、それを柊君に見せると、
その写真を見た柊君は唖然とした!!
少し間があいてから、私のスマホを取り上げようと動きのだが、
私はすっとその手を交わして、すぐに自分の胸元にスマホを入れてしまう。
「ふふふ、こんな公然な場所でここに手を入れる勇気があるのなら
入れてみたらどう?」
さっきまでの目とは違う、ものすごくイラついて顔をと目をする柊君。
これもある意味そそる目ね・・・
「・・・どこで手に入れたんですか?」
「ええ?内緒♪
だけど、柊君ダメじゃない。
どんなに暑い日だからと言って寮の部屋の扉を開けて、
Tシャツとパンツ姿で寝てたらさ♪
どこから盗撮されているかわかったものじゃないからね。」
にんまりと笑う私を苦々しく睨んでくる柊君。
その顔に対して私は、
「だけど若いよね~。
寝てる時に元気になるなんてさ♪」
「すぐにでも消してください!!」
「だ・め♪
消して欲しかったら、裸体の写メを撮らせてね。」
「絶対に無理です!!」
私が、大学・大学院時代の時、柊君としていたやりとりは
毎回こんなやり取りをしていた
まあ、私の願いが叶うことは一度もなかったのだけど・・・
ああぁ~、残念だ!!これを一度体験しておきたかったのになぁ~♪
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




