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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第三章
168/201

本山さん ~7~

外見を気にする本山さんの話です!

「いつもありがとう。」


「気にしなくていいよ。」


そう言って、私とまたキスをする。

さっきまでキスも・・・その先もずっとしていたにも関わらず。



車で私の家まで送ってくれる菊池先輩。


これこそが私の想像していた大学生生活だ!!


年上の彼氏に車で大学と家を送ってもらう。

行動一つ一つにゆとりのある大人の先輩。


もちろん大学生活も充実する!



「「あの菊池先輩!?」」


驚きの表情を浮かべる友達。

それもそのはずである。


彼はこの学校でも一、二を争うほどのイケメンである。


その人と私はお付き合いしているのだから・・・。



「そうよ。」


ニッコリと友達たちに応える。


その時の驚きの表情は今まで見たことがない。

ただ・・・やはり、その事を妬む気持ちがやはり芽生えるのだろう。



「・・・大丈夫なの?」


「何が?」


「いや、だって・・・菊池先輩っていい噂は聞かないよ?」


「・・・大丈夫よ。」


「だけど・・・。」


「大丈夫だって。」


心配しそうな顔をして私を見てくるけど、

この時の私は彼女達が私をひがんでいるとしかとらえていなかったのである。


本当に彼女達は・・・心配してくれたいにも関わらず・・・



部活でマネージャーの仕事をしていて、

休憩の時間になった時である。



「本山さん。」


「はい?」


タオルで汗を拭きながら、四回生の主将の田中先輩が

私のもとに近づいてきながら、声をかけてきたのである。



「噂で聞いたんだけど、菊池と付き合ってるって?」


「・・・はい。」


返事をしながらも次の言葉を警戒している。

だって、みんな同じ言葉しか言わないのだから!!


“菊池先輩は遊び人”


みんなが口をそろえて言う言葉である。

だから、必ず・・・



「菊池っていい奴ではあるんだけどね・・・。」


「・・・。」


・・・ほら、やっぱり・・・


予想していた言葉を田中先輩から言われて、私はギュッと警戒する。

その続きの言葉を待っていたのだが、



「・・・まあ、今は何を言っても聞こえないかもしれないけど、

 俺で良ければ相談には乗るから・・・。

 とりあえず頑張りなよ。」


「・・・はい。」


きっとあなたなんかには相談なんてしないけどね!!

そう思いながら、笑顔を崩さずにマネージャー業を続けたのであった。




「・・・私、部活辞めようかな。」


ベッドで2人で横たわっている時に、そんな言葉を漏らすと



「どうしてだい?」


横にいた菊池先輩が上半身を起こして、こちらを向く。

一瞬慌てたような表情をしたのだが・・・



「だって・・・格闘系の部活がある時は、夜遅くなるから

 こうやって一緒に居られないじゃない。

 たしかに天文部の方は一緒に部活動が出来るけど、

 それでもやっぱり2人の時間が欲しいもん。」


部活のない日にしか、菊池先輩とは一緒に過ごせない。


部活が終わってからは、すでに夜も遅いから電車での帰宅をしているけど、

それだって、菊池先輩が送ってくれればいいのに・・・

そうすれば送ってもらっている時間を一緒に過ごせるんだけどな・・・


どうしてか部活終わりの日には私を送ってくれることはない。


・・・彼女なのに・・・私・・・


バイトがあるって言ってたけど、私をどうして優先してれないのかな?


バイトと私とどっちが大切なのよ・・・


彼女である私を優先するのが一番なはずなのに・・・



「せっかくなら部活は続けた方が良いんじゃないかな?」


「・・・どうして?だって、意味ないじゃん。

 それよりもあなたと一緒に居たいのよ。」


「俺もだよ・・・。

 だけど、部活動を通じて頑張ってきたってことは

 就職する時に有利になるんじゃないかな?」


「・・・私、就職するつもりなんてないよ。」


「・・・え!?」


「だって、卒業したらあなたの奥さんになるつもりだもん!

 だから、私には必要ないでしょう?

 それに出来るだけ早く子供を産んでいた方が、

 子供を育てるにもちょうどいいじゃない。」


そう!出来るだけ早く子供は産みたい!


だって、授業参観で年を取ったお母さんが来るよりも

若いお母さんが来る方が子供にとっても嬉しいことだろう。



「そんなに・・・焦ることはないんじゃないか?」


「ううん!これは子供のためでもあるの!だから、私は、卒業したらすぐに子供を産むの。

 子供は2人・・・いいえ、3人は欲しいな・・・。」


「だけど・・・俺は大学院にも行くつもりだよ?」


「ええ、それでも大学院を卒業しても、その時はまだ私は四回生だし、

 あなたって、家族の会社に就職するんでしょう?

 それなら社会人2年目での結婚にも、子供を授かるにも何の障害もないじゃない。」


そう・・・


彼はお金持ちである・・・


だから、私は彼を選んで正解なのだ・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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