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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第三章
166/201

本山さん ~5~

外見を気にする本山さんの話です!

ここのカフェには、外から丸見えであるがテラス席もある。

今日はその席を狙っているため、



「柊君、テラス席でどうかな?」


「いいよ。じゃあ、席を取っておいて。俺は飲み物受け取って来るからさ。」


「はーい!」


注文を終えた私は、席へと向かい、柊君はレジで受け取るために待機する。

こういうところでも柊君の良さが出るな~・・・。


私はテラス席に座って、柊君を待っている。

するとやっぱり・・・


目の前を通っていく男性がチラチラとテラスに座っている私に視線を向けてくるのであった!


絵になるんだろうな・・・私がここに座っていると・・・


その視線を感じながら思わずにんまりとしてしまう。

確かに今の学部のクラスにいるとチラホラと私と同等か

ちょっとだけのレベルが高い子がいるため、

私はどうしてもあの中にいると埋没してしまうのだが、

やっぱりあの中に居なければ、私はレベルが高い!!


それこそ男子が振り返るくらいのレベルではある!!


やっぱり私は・・・


その視線を心地よく思いながら、柊君を待つ。

視線を送ってくる彼らだって、決して悪いとは思ってない。

だけど、柊君と比べたら一段・・・いや二段は下がるだろう。


声をかけてきそうな雰囲気の子もいるけど・・・


どうやって角が立たないように、それに柊君に迷惑が掛からないように断るかを考えるのだが、

そんなことを考える必要もなく、柊君が私のもとに来てくれるのであった。



「お待たせ。」


そう言って、柊君がテラス席に来て、私の前に飲み物を置いてくれる。



「ありがとう。」


そういって、私は柊君に笑顔を向けるのである。



“チィ!”


どこからともなく聞こえる舌打ちだけど、

まあ、柊君に比べて君達はレベルが低いのだから仕方がないよ。


そして、また視線を外に向けると今度は柊君に対して、

女子達が視線を向けていた。


・・・そうなるよね・・・


柊君の容姿なら十分に女子達の視線を集める。

ただ・・・その隣に私がいるのを見ると、

ちょっと残念なような顔をして、その場を立ち去って行く。


当然だろうな・・・


私のような可愛い子が隣にいれば諦めるよねぇ~


そして、私は柊君が隣にいることで優越感を感じている。

彼と付き合ってあげれば、この優越感をずっと持つことが出来る!!


ゆっくりと紅茶を飲みながら、柊君に目を向ける。

柊君もコーヒーを飲みながら、歩いている学生たちを見ていた。


選んだ席は、私の背に夕日があたる席を選んだ。

後光がさす席を選んでおり、より私がステキに見えるはずだから。


ただ、当たり過ぎてもいけないないので、

ちゃんと計算した座り位置である。


ゆっくりと柊君と会話を始めたのだが・・・


・・・


・・・


どうしてだろうかな?


柊君から欲しい言葉が出てこないのである・・・


話の内容はたわいもない会話である。


天文部のこともそうだし、私の格闘系の部活のこともそう。

今度あるテストについての話にもわたる。


たしかに・・・


私が時間つぶしと言ったけどさ・・・


それでも誘ったんだから気づいても良いんじゃないかな?


普通の女子が男子をお茶に誘うってのはないと思うよ?


それって少しは好意を持っていると感じないのかな?


・・・ちょっと柊君にイラっとしてしまう。


その後も柊君と話をしたのだが、

話した内容は頭の中に全然入って来ない。


私の頭の中でずっと流れているのは、



“どうして告白してこないの!!”


悶々と時間を潰してしまって、気がつけば、

部活が始まる少し前の時間になっていた。


・・・


結局それでも本題には彼は触れない・・・



「そろそろ時間じゃない?」



そう言って、柊君は自分のスマホを観ながら、私に時間を促してくる。


違うでしょう!!


今言う言葉はそれじゃないでしょう!!


思わず柊君の言葉に反応せずにいると、



「・・・どうしたの?」


不思議そうな顔で私を見てくる。


話の流れで、確かに雑談をしていたが、

私には彼氏がいないし、寂しいなとかの話を振った。


だけど、それにまったく反応しないなんて・・・


なんでこんなに察しが悪いのよ!!



「・・・柊君って鈍感って言われない?」


「え?・・・まあ、言われる時もあるけど・・・。」


苦笑しながら答える柊君だが、

そう言われるってことは、私と同じように悶々とした人がいたって事だ!


っていうか、初めてじゃないんだ?っていうのにも

更にイライラが募っていく。


だけど、鈍感なのは、よ~く分かる!!


もういい!


私から言ってあげるわよ!!



「ねえ、柊君。」


「うん?」


「私と付き合わない?」


「・・・俺、彼女がいるんだけど。」


「知ってるよ。だけど、きっと私の方が相応しいと思うよ。」


そうだ!


絶対に私の方がいいに決まっている!!


この近くの馬鹿な女子大にしか通えない女子と比べれるわけがない!!


さぁ!柊君!返事をしなよ!


私を選ぶ返事をさぁ!

気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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